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アートアンドクラフト(大阪府大阪市)が手掛けた、リノベーションホテル「スパイスモーテルオキナワ」(沖縄県中頭郡)がアジア系の外国人観光客を中心に人気を集めている。1970年のアメリカ統治時代に建てられたモーテルを全面改修し、アメリカのロードムービーに登場するようなモーテルに生まれ変わった。観光で栄える北部エリアとは違い、米軍基地が近く観光地化されていない中部エリアに位置し、地域の魅力創出にも一役買っている。
ガレージに車を止めてそのまま客室に入るスタイルは、モーテルならでは
モーテルの特徴は、「琉米(りゅうべい)文化」と呼ばれる、沖縄とアメリカの文化が融合した建築当時の雰囲気を色濃く残している点。客室の区画割りは変えず、屋上にあった「自動車」「HOTEL」の看板などはネオン管を取り付け、インテリアとして再利用した。「40年以上前の物件のため、傷んで使えない部屋も多く、躯体やインフラ補修に多くの費用を費やしました」と岡崎麗広報担当。手頃な宿泊費になるよう、使えるものはできるだけ再利用することで、限られた予算内に収まる工夫をした。
大きく変えたところは2階のテラス。従来は内廊下だったが、モーテルの向かいにある自然豊かな景色を眺められるよう、開放感のあるテラスに変身させた。エントランスには新たに螺旋(らせん)階段を設置し、テラスに登れるようにした。
総工費は約8000万円(設計デザイン管理費、家具代は除く)。工事は地元の職人に委託したほか、従業員を現地で採用するなど雇用を創出することで、地域への経済効果にも貢献している。「中部エリアは、観光地としてメジャーではありませんが、現在も米ドルで支払える店もあり、ディープなカルチャーが根付いています。現地に流れるのんびりとした雰囲気を伝えたいので、リノベーションの設計施工だけでなく、自ら運営も手掛けています」(岡崎広報担当)
この記事の関連キーワード : Hotel Renovation アートアンドクラフト ホテル リノベーション 沖縄県中頭郡

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