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蓮月、築86年古民家に年間5万人文化と文明を感じるカフェへ再生

蓮月、築86年古民家に年間5万人 文化と文明を感じるカフェへ再生

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 築86年の古民家を改装したカフェに年間5万人が訪れる。カフェの名前は「蓮月」。長らく地域住民に愛された建物が生まれ変わり、新たなファンを生み出し続ける町のランドマークとなっている。

蓮月 築86年、風格ある佇まいの古民家をカフェに改装築86年、風格ある佇まいの古民家をカフェに改装

大空襲から生き延びた古民家

 蓮月があるのは東京都大田区池上。その堂々とした佇まいが存在感を放っている。1933年に建てられたこの建物は、もともとは「蓮月庵」という名前の蕎麦屋で、2階は旅籠屋として使われていた。近くには池上本門寺があり、訪れる旅行客で賑わっていた。「結婚式が行われたり、戦争へ行く我が子を見送る集まりをしていたと聞いています」と代表の輪島基史氏は語る。東京大空襲で辺りが焼け野原になっても奇跡的に残った建物だ。

蓮月 2階のお座敷は昭和の風情が色濃く残る2階のお座敷は昭和の風情が色濃く残る

 そうして長い間地域に根差した存在だったが、2014年に店主の高齢に伴い閉店。すると、地域住民が集まり、この建物をどうやって後世に残していくかの話し合いが行われた。年齢を問わず来てもらえるという理由からカフェにすることになり、再生と運営を任されたのが輪島氏だった。住民たちの建物を残したいという想いが強かった理由を「そこにあるのが当たり前のものがなくなると心にぽっかり穴があく。日常を守るという精神性だったのではないかと思う」と輪島氏は語る。

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