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【トレンドキーワード・借り上げ再生(2)】三菱地所レジデンス、築古物件を人気物件に再生リノベ費用は賃料から回収

【トレンドキーワード・借り上げ再生 (2)】三菱地所レジデンス、築古物件を人気物件に再生 リノベ費用は賃料から回収

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トレンドキーワード・借り上げ再生 (2)

 古くて入居者が付かない物件を一度借り上げて、リノベーション後に貸し出すというビジネスが広がっている。空き賃貸から、稼働率が落ちたビルまでさまざま。今回は2社の事例を特集する。

【リポート/金子裕介、小松智行】

2014年に開始年5~6棟再生

 三菱地所グループ(東京都千代田区)は、主に「マスターリース」形式で築古ビルを再生・価値する「Reビル事業」を展開している。グループを横断して行っている同事業の中で、中心的な役割を果たしている三菱地所レジデンス(同)の鶴見弘一Reビル事業部長兼資産活用室長に事業戦略を聞いた。

三菱地所レジデンス 元はトラックの搬入口だった開口部を活用元はトラックの搬入口だった開口部を活用

 「Reビル事業」の立ち上げは2014年。オーナーからビルを丸ごと借り上げ、転貸する「マスターリース」という形式を中心に事業を展開し、年間で5、6物件の再生を手掛けている。同事業の特徴は、物件をリノベーションし、価値を高めてから転貸するという点。これにより入居率や賃料のアップを見込むことができる。また、リーシングから警備、清掃といった管理も同社が一貫して行う。これまで手掛けた物件では、半年から10カ月ほどで、入居率100%を達成している。

 リノベーションにかかった費用は、主に賃料から回収する。ただし、一定の耐震や防水性能を保つための工事、配管の更新など、ビルとしての基本性能を持たせるための改修費用は、オーナーが初期費用として負担する。一方で、オーナーは、マスターリース期間終了後に、リノベーションによって収益性が高まった物件を手に入れることができるというメリットがある。さらに、入居率に関係なくオーナーへの賃料支払いは保証される。マスターリースの期間は10〜15年がボリュームゾーン。オーナーは、その半分の期間で初期費用を回収できるモデルになっている。

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