このキーワードで検索

有料会員登録で全ての記事が
お読みいただけます

【住宅リフォーム売上ランキング2012・分析】リフォーム市場を読み解くキーワード②中古住宅流通

紙面ビューアーはこちら

【住宅リフォーム売上ランキング2012・分析】リフォーム市場を読み解くキーワード②中古住宅流通

このエントリーをはてなブックマークに追加

リフォーム市場拡大に欠かせないのが、中古住宅流通市場の活性化。国もこのストック流通にテコ入れしており、補助金の拡充などを実施。そのような背景の中で、中古住宅再販や仲介時に合わせて、積極的にリフォーム提案を行う企業が増えてきた。

--歴代【住宅リフォーム売上ランキング・分析】一覧--

中古住宅流通と連動したリフォームビジネスモデル

3つのビジネスモデル

 国が2020年に中古市場とリフォーム市場を共に倍増させるという成長戦略を発表して以来、各社は中古住宅購入ユーザーをターゲットにしたビジネスモデル作りに躍起になっている。このビジネスモデルは大きく分けて3つある。

  • (1)「中古再販」 ... 中古住宅を自社で買い取り、リフォームして販売する。
  • (2)「仲介+リフォーム」 ... 主に不動産会社が中古住宅の仲介売買を行う際に合わせてリフォームの提案をする。
  • (3)「大型リフォーム受注」 ... リフォーム会社が中古住宅を購入したユーザーを集客してフルスケルトンリフォームを受注する。

リノベパック商品

 ランキングを見ると、例えば、リフォーム売上高約50億円のポラスグループでは、グループ内に不動産会社を持っており、中古住宅を仕入れてリフォームした後に再販する(1)のモデルや、(2)の仲介時のリフォーム提案にも力を入れている。また、工事費込みで一坪18万円というフルリノベーション商品「再新(さいしん)の家」を作ったことにより、中古住宅購入ユーザーからの引き合いが増え、(3)のビジネスモデルでの受注も増加しており、中古住宅流通を踏まえた営業戦略を推進している。

不動産事業立ち上げも

 また、地域有力リフォーム専業会社には新規に不動産事業を立ち上げ、(2)のモデルに取り組む動きが活発化。リフォーム売上高20億円以上の企業を見てみると、ここ数年内に不動産事業をスタート、あるいは強化したのは、埼玉県のOKUTA、東京のホームテック、愛知の安江工務店、京都のハウスドゥなどがある。安江工務店ではリフォームショールームとは別に不動産店舗を新設。ハウスドゥは店舗面積300坪を超える大型店「住宅情報モール」を6拠点展開し、中古住宅購入支援、リフォーム提案などワンストップ対応を図っている。

中古購入者を掴め!!

 リフォーム会社は今後、もっとも始めやすい(3)のモデルを推進していく企業が増えていくだろう。リフォーム売上高11億円のスタイル工房(東京都)では、中古物件選び、資金相談、リフォーム内容の打ち合わせが一度にできる「ワンストップリノベーション相談会」を開催している。中には1000万円を超える大型リフォームの受注につながるケースもある。専用のウェブサイトを立ち上げるなど、ターゲットユーザーの集客に成功している。いずれも中古購入ユーザーという新たな顧客層を開拓していくことが、売り上げ拡大のカギを握る。

毎日ニュース配信中!リーフォーム産業新聞公式LINE

リフォーム産業新聞社の関連サイト

PR
PR
閉じる