住宅を壁紙から変えたい―――内装材販売事業に取り組む森熊(愛媛県松山市)は壁紙のDIY専門店「WALLPAPERHOUSE」を四国4県に展開し、エンドユーザーの来店が年間9000人もいる。
1万種類の壁紙を販売
「WALLPAPERHOUSE」は輸入壁紙の専門店だ。イギリスやイタリア、ドイツ、オランダなど、おもにヨーロッパを中心に商品を輸入。なんと1万種類もの壁紙を販売している。
店舗には実物の壁紙や見本帳が所狭しと展示されており、来店客は販売している全種類の壁紙を見て選ぶことができる。
「見本帳は300冊用意しています。すべてスタッフとともに海外に出向いてデザインを確認してきたものです。見本帳の実物が貼られていますので、触って質感も体験していただけます」(大塚紳哉社長)
見本帳の数は300冊。これらを中心になんと1万種類もの壁紙を選べる
店舗に来たユーザーは、壁紙を選ぶだけでなく、実際に貼り方のレクチャーを受けることもできる。そのため、商品を買って自分の家の壁紙に貼るというユーザーも多いという。もちろんプロに頼むことも可。その際は同社と取引のある内装業者を紹介している。
WALPAとの出会い
そもそもなぜ、建材販売店の同社がエンド向けサービスの同店を運営しているのか。
「当社の年商は37億円ですが、そのうちの13億円が壁紙の卸事業です。今もそうですが、当時は日本メーカーの壁紙しか扱っていませんでした。そこで思うのは日本メーカーの壁紙種類は非常に少ない。しかも白系がほぼ。住宅づくりの場でユーザーに提案される種類は本当に少ない。さらに価格も横並び。そこに疑問を感じていました」(大塚社長)
そんな時、大塚社長は輸入壁紙専門ショップ「WALPA」(フィル・大阪府大阪市)に出会い、住宅で壁紙を楽しむことを学んだ。
店内の風景。内装は、同社でも取り扱っている海外製の壁紙だ
第1号の松山店をオープンしたのは2013年の6月だ。すぐにエンドユーザーが集まってきた。大塚社長にとって特に印象的だったのが、新築半年後という女性客。その客は、店舗に入るや否や「工務店はこんなにいろんなデザインの壁紙があることを教えてくれなかった!」と不満をあらわにしたという。

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