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DIYの浸透が改修市場の活性化に!【キ...

DIYの浸透が改修市場の活性化に!【キーパーソンセミナーリポート】

大都 × Tunne × セカイエ
山田岳人社長 × 髙間舘紘平社長 高重正彦社長
1246号 (2016/12/27発行) 15面
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 リフォーム業界で活躍するキーマンは今、何に問題意識を持っているか―――。12月1日に開催した「キーパーソンセミナー」(リフォーム産業新聞社主催)では、7人が激論を交わした。第1回のテーマは「多様化する消費者ニーズ」。大都(大阪府大阪市)の山田岳人社長、Tunnel (東京都渋谷区)高重正彦社長、セカイエ(大阪市)髙間舘紘平社長が登壇した。

大都 山田岳人社長

大都 山田岳人社長

DIY関連のを行うリアル店舗「DIY FACTORY」を運営。

セカイエ 髙間舘紘平社長

セカイエ 髙間舘紘平社長

リフォームのネット通販サイト「リノコ」。グリーの100%子会社。

Tunnel 高重正彦社長

Tunnel 高重正彦社長

部屋の写真を投稿するSNS「RoomClip」を運営。掲載画像数は180万枚以上。

東日本大震災住宅への意識変える

――大都ではDIYビジネスを展開しています消費者の意識の変化を感じていますか。

大都・山田社長 自分でリフォームをやりたいという人が増えてきたと感じています。私たちはDIYのレッスンというのを行っているんですが、そこで、自分の暮らしを自分で作りたいという人たちのニーズが増えてきています。

 でも戦前は、自分で家を建てるのが当たり前。自分で作りたいという潜在的なニーズは昔からあったのでは。

――どうすれば消費者がもっと積極的にリフォームしようというニーズを引き出せるのでしょう。

Tunnel・高重社長 キーワードは「体験」だと思っています。家の中での生活がわくわくするものだ、と思えるようなものに出会えることが重要で、その一つの結果としてDIYが盛り上がっていると考えています。この「体験」を増やして、これからもっと盛り上げていかなければならないと思っています。

 「体験」って一回やってみないと分からないですよね。こうやると自分の生活って変わるんだと気付いた人がだんだん積み上がっていくイメージがあります。

セカイエ・髙間舘社長 消費者が自ら、取捨選択をして、自分で選んでいくような消費行動に変わってきていると感じています。3年前はネットで価格を出している事業者はほとんどいなかった。だんだんITリテラシーがあがってくると、一般消費者にだんだん高まってきて、だんだん調べていって。ほとんどわかっていなかったリフォームの相場というのが分かってきたという印象です。

 また、中古物件の取得に伴うリフォームをお願いしたいという人が増えていると思います。サービス開始当初は10%程度しかなかったのですが、最近は15%。この動きは地方でもあります。都市部に偏っているわけではないです。

――こういった変化はいつから起こっていると感じますか。

山田 東日本大震災がきっかけと考えています。当社はイーコマースをやっているのですが、2011年でダーンと売り上げが上がりました。それも3月以降に。1つはインターネットで買い物をする習慣がついたから。当時品物が全然なかったので。もう一つが消費者の意識の変化。「自分たちで家のことをやるんだ」というものに変わってきたのだと考えています。

旅行やグルメの市場を奪う

――これから、さらに消費者の意識は変わっていくのでしょうか

山田 新築だとか、中古だとか、分譲、賃貸全然関係なくて、「自分らしい暮らしを自分でつくる」ことが大きなテーマになると考えています。ただ今、賃貸が非常に不自由で、自分の好きなようにできませんから。しかし、国交省が借り主負担でDIYができる賃貸契約のガイドラインを出しましたから、そこは大きく変わっていくだろうと予測しています。やりたい人はすごく増えると。

高重 RoomClipはプラットフォームなので、リフォームだったり、新築だったり、DIYだったり、どれかに区別していないというのが今のユーザーです。自分のライフスタイルとマッチするものを選んでいるというのがユーザーのあり方。ですので今後、ユーザーと住まい方がマッチしていくようになればすごく盛り上がっていくと考えています。

 ただ、今は分岐点に差し掛かっていて、DIY、リフォーム、新築と並列するように海外旅行とかグルメというものが、お金の使い方の選択肢に入っているんですよね。なので、ここでちゃんと住まいとかライフスタイルを結び付けていくことができれば、向こうの市場を奪うこともできる。でも逆もしかりだと思うんですよね。

髙間舘 私は2極化していくんじゃないかと見ています。1つは「こういう生活にしたい」というリフォーム。もう一つが、リプレイスやリペア。

 今、自分が住みたい家にしていく傾向は加速していると感じているんです。しかしそうは言っても、既存の壊れたものを直したいというニーズもなくならないと思っていて、それらが2極化していく、と。

 今、マーケットが大きいのは圧倒的にリプレイス、リペアですが、じゃあ、交換するときに、やっぱり面白い商品があったらそれを生かしていきたい、という話が結構あります。2極化していくのですが、お互いに関連を持つようなイメージです。

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