失敗から学べることもある! コラムの第5回!
第5回 味噌を節水トイレに流し込んだお施主様
築25年戸建て住宅の1階便器をタンク有りの節水便器に交換した時のことです。翌日ご主人から「すぐ来てほしい」との連絡が。
急いで伺うと、ご主人が何故か味噌が入った袋を持っています。「今からこの味噌をトイレに流すから、流れるかどうか確認して」と、味噌を便器の中に惜しみも無く投げ入れました。更にまるめたトイレットペーパーを入れて、ジャーっと水を流すこと2、3回。すると味噌は流れたものの、トイレットペーパーがうまく流れません。
調べてみると、このお宅の1階トイレの排水管は、建物基礎の周囲をぐるっと廻る設計になっていました。汚物は建物の角を2回曲がり、長い排水管を通ってやっと最終桝に辿り着くのです。
排水経路の桝の蓋を全て開けてみると、トイレットペーパーがコーナーを曲がり切れずにあちこちでひっかかっています。さきほどの味噌らしきものはトイレを出てすぐのところでひっかかっていました。要するに、十数リットルの水で流す想定で設計された排水経路だったため、節水トイレの水量では押し流す力が足りず、詰まってしまったということです。
結局再び水道業者を呼び、タンクを開けて流す水の量を最大に設定にしてもらうことになりました。問題は解決したものの、お客様は「せっかく節水型にしたのに...」とがっかりです。
新築・リフォーム業界で20年近くリフォーム営業・プランニングの仕事に携わる。現在はリフォマガ編集部員として自身の経験や仕事術を全国の営業マンに向けて発信している。
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