小田急ハウジング(東京都渋谷区)は、施主の要望との齟齬を防ぐことを意識した見積もりで完工利益を下げないことを鉄則としている。明確な説明と丁寧な表記で信頼を築き、利益確保と受注拡大を実現している。
話を聞いたのは...
小田急ハウジング(東京都渋谷区)
鉄道事業などを手掛ける小田急グループのなかで、新築やリフォームなどの住宅事業を担う。年間売上高は約33.5億円で、受注件数は1929件。小田急沿線に3つのショールームと4つの営業所(本社除く)を構える。
経堂店 リフォーム・新築事業部
木戸佳奈さん
リフォーム営業歴14年。2017年、小田急ハウジングに入社。数百万円~1000万円超の工事まで幅広く対応する。前期の年間売上高は6200万円、受注件数は52件。
範囲・内容・金額が誰でも分かる
小田急ハウジングは、鉄道や観光事業などを手掛ける小田急グループの1社で、新築・リフォームの住宅事業を担う。リフォームの年間売上高は約33.5億円。単価を上げる提案などの工夫で毎年右肩上がりに業績を伸ばしている。
同社が見積もりで重視しているのは、いかに完工粗利を下げないかということ。同社全体での成約率は68.7%だ。着工後に利益を落とす原因はいくつかあるが、大きくは施主の要望との齟齬によるものだ。
「お客様との齟齬の多くは『ここまでお願いしたと思ったけど、そうじゃないの?』といった、施工範囲や工事内容の認識違いによるものです。『どこまでが見積もりに含まれているか?』に相違があると、トラブルや完工利益を下げる理由になります」
