騒音、ゴミ、不審者...トラブルの実態
「先月から自宅のマンションに見知らぬ外国人が出入りするようになりました。民泊物件として急増する外国人旅行者に対応するため、マンションの空室などを宿泊場所として貸し出す「民泊」が流行している。その陰で、民泊に泊まる旅行者を快く思わない住民も多い。昨年から登場した公的、また民間の「民「先月から自宅のマンションに見知らぬ外国人が出入りするようになりました。民泊物件として泊相談窓口」を取材し、トラブルの現状を聞いた。
無許可民泊物件ではさまざまなトラブルが(写真はイメージ)
ベランダから生ゴミ廃棄
このような一般住民からの「通報」を受け付けているのが、昨年5月にスタートした「民泊ポリス」。
立ち上げたのは、ウェブサイト、サービスの受託開発を行うオスカー(東京都渋谷区)。中込元伸社長自身も、自宅マンションの1室が知らぬ間に民泊として利用され、トラブルに遭遇。その経験から、ユーザーが利用されているのではないでしょうか」
中込社長は「通報内容のほとんどがゴミ、騒音、見知らぬ人の出入りの問題」と話す。
深刻なケースでは、ベランダから生ゴミが捨てられたり、深夜にまるでクラブのような大音量音楽や話し声が聞こえてきたりする。中には1000字以上の文章で、悩みを訴え掛けるユーザーもいるという。
「当初は通報を元に、その地域の保健所などに連絡していました。しかしろくに取り合ってくれない場合もあるため、今は通報を集めるだけにとどまっています。正直、通報を受けてもその先の解決方法を見つけるのが難しい」(中込社長)
民泊ポリスでは、民泊物件の通報ができるほか、有料で自宅が民泊として使用されるか調べることができる
半数は営業者特定できず
自治体として初めて民泊の相談窓口を設けたのが京都市。2016年に「民泊通報・相談窓口」を設置し、民泊トラブルに遭遇した住民からの相談を受けたり、市内の民泊実態の調査・発表を行うなど、民泊に最も厳しい街だ。

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