「手遅れになる前に、事業承継について真剣に考えてほしい」。そう話すのは、リフォームビジネス研究所の時田裕子副所長。リフォーム事業者の全国組織、一般社団法人日本住宅リフォーム産業協会(ジェルコ、東京都中央区)で、加盟会社の組織づくりについて考える体制整備委員会の長も務める時田裕子副所長に、中小企業が陥りやすい、事業承継のトラブルや解決方法などについて、実際に起こったケースを交えて聞いた。
中小企業庁が今年発表した「事業承継マニュアル」。承継までの5つのステップをまとめた
承継直後に父が急病
まさにぎりぎりで間に合った事業承継だった。有力リフォーム店A社では、2年前に先代である父から、30代の息子に代表の座を譲った。別の会社で住宅事業の経験はあったものの、その数年前から社員として息子が入社。承継のタイミングが決まってからは、取引先などを回りながら、「息子をお願いします」と挨拶回りを行った。
息子が社長になってから数カ月。突然、父が病で倒れた。幸いに命に別状はなかったものの、しばらく仕事はできない状態に。もしも承継していなかった場合、経営は大きく行き詰まっていたはずだ。
A社の承継のアドバイスを行った時田副所長は、「幸いにも入念な準備が効を奏した」と話す。
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2025/06/20掲載