リノベーション協議会(東京都渋谷区)は、既存住宅の省エネ化を推進するために策定していた「R1住宅エコ」の登録基準を6月より改定する。「省エネ設備の組み合わせ」をポイント制で表示する新たな基準により、UA値やBEI値といった性能値に関わらず、「R1住宅エコ」(星なし)の表示が可能になる。
※「R1住宅エコ」とは...2022年に同協議会にて策定した基準で、マンションのリノベーションにおいて、協議会が定める検査・保証・登録を行う『適合R』住宅に対し、省エネ性能の要件を加えたもの
新基準では、累計100ポイント分のさまざまな省エネ設備導入を組み合わせることで「R1住宅エコ」の登録が可能になる。例えば給湯器を高効率エコジョーズに替えることで90ポイント、2分の1以上の窓に内窓設置で15ポイントを取得。合計105ポイントで「R1住宅エコ」基準に適合するといった具合だ。
また、従来のUA値に基づく「断熱性能」に加え、「消費エネルギー」(BEI値)を基準に加える。UA値0.87以下、BEI値1.00以下で新築の省エネ基準適合住宅相当となる一つ星を、UA値0.60以下、BEI値0.80以下で、新築のZEH水準相当となる2つ星を表示できる。
「中古の成約戸数が新築の供給戸数を抜き去る『逆転現象』が起きている。リノベを通じて良質な中古住宅の流通を促進することに、国を挙げて意識を持っていくことが大事です。ただし、既存住宅全てを省エネ基準となるとハードルが高いし、明確な基準がない状況。UA値などの測り方を知らない事業者も多いので、私たちの方で率先してモデルケースを作りました」(山本卓也理事長)
山本卓也理事長

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2025/07/31掲載