兵庫県神戸市は空き家問題に専門的に対応する部署を設置するなど、地域の課題解決に取り組む熱心な自治体だ。年間1000件に及ぶ問い合わせに対応。最大500万円という手厚い補助を出し、カフェやシェアスペースに再生されたケースも出てきている。
「建築家との協働による空き家活用促進事業」で、一軒家をレンタルスペースに改修した事例
相談件数、8倍に
同市の空き家率は13.9%で、全国平均とほぼ同じ水準だ。しかし、近年の全国的な増加傾向を踏まえると、神戸市も今後さらなる空き家増加が懸念される。同市では主に3つの施策に問題の解消に取り組む。
1つ目は、空き家・空き地の所有者向けに設けている「空き家等活用相談窓口」。相談員や不動産の専門家に、空き家・空き地の活用について相談できる。場合によっては複数の不動産事業者から具体的な活用提案を受けられ、希望に合うものがあればそのまま事業者との契約締結も可能だ。窓口の設置は2015年。当初の年間相談件数は約120件だったが、2019年以降はその8倍となる1000件以上の相談が寄せられる。相談後、活用提案まで進むものも年間150件ほどあるという。

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