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ホームセンター(HC)のリフォーム事業が本格化している。日本DIY・ホームセンター協会(東京都千代田区)によれば、店舗数は全国に1540店舗に及ぶことが明らかになった。
《目次》
リフォーム店舗数、10年で1.8倍に
CASE1
コーナン商事(リフォーム売上133億円)
CASE2
コメリ(リフォーム売上139億円)
リフォーム店舗数、10年で1.8倍に
半年で192店増加
- HC大手10社のリフォーム戦略
- ※売上高は主にホームセンター事業(一部、リフォームなど他の事業を含む)。全て2021年度決算
「リフォームを扱うホームセンターの数は全国に1540店舗あります」。こう話すのは、日本DIY・ホームセンター協会の永沼靖弘主事だ。
同協会ではホームページでリフォームを手掛けている36社を紹介している。その36社のリフォーム店舗数を足した累計が1540という数字だ。2021年12月時点では1348店舗だったので、およそ半年で192店舗も増えたことになる。2012年の本紙調査では863店舗だったので10年で約8割増となる数字だ。
店舗数だけではない。リフォームの内容も変わってきている。
当時は小売業の延長で、販売製品の取り付けなど数千円単位の少額工事が主流だった。現在は設計やプランニングを伴う内装工事を手掛けるなど、専門店に近い領域まで踏み込む事業者が出てきている。
- ホームセンターのリフォーム店舗数
- ※日本DIY・ホームセンター協会に登録している会員企業のうち、協会HPに掲載している企業のみがカウント対象(2012年は33社、2022年は36社)。そのうちリフォーム担当社員が常駐している各社の店舗数を足した数の推計
リノベ事業始める会社も
2014年から3兆9000億円台で推移していたHCの市場規模は、コロナの巣ごもり需要を受けて2020年から2000億円ほど増加して4兆円規模に膨れ上がった。店舗数も当時から300店舗増え、全国で4800店舗もある。この追い風を単価アップにつなげようと各社リフォーム提案の強化に乗り出している。
※日本DIY・ホームセンター協会の資料を元に弊紙で作表
例えば業界トップランナーである、カインズ(埼玉県本庄市)は228店舗中160店でリフォームを請け負う。同社はフルリフォームとポイントリフォーム、くらしサポートの3つの事業を展開。フルリフォームでは例えば、「楽カジリフォーム」という家事の導線変更などを伴う改修工事を提案している。一方、くらしサポートでは「電球1個の交換」など200種類ほどの小工事を担い、あらゆる改修ニーズに応えている。
DCMホールディングス(東京都品川区)は、傘下のホーマック(北海道札幌市)によるインテリアとリフォームを融合したショールームの数を増やすなどしてリノベ事業を強化している。
「かつてHCのリフォームの多くは窓口にはなっても、プランニングや施工管理は協力業者にお任せという形が一般的でした。ここ最近、リフォーム専用の社員を育成・雇用して営業力を強化する企業が出てきています」(永沼主事)
例えば、コーナン商事(大阪府大阪市)は設計士やインテリアコーディネーターなどの資格を持った従業員が店舗に常駐し、デザイン性の高い内装リフォームの提案に力を入れ始めている。
コーナン商事の一部店舗では空間展示によりデザイン性をアピール (国道171号向日町店)
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