コロナによる買い控えや工期の延期、木材原価の高騰、人口減少問題など、新築ビジネスの立ち位置は決して明るくはない。既報の通り、帝国データバンクや東京商工リサーチの調査によれば、建設業のコロナ倒産の多くが、新築を手掛ける中小零細工務店だった。こうした逆境のなかで、リフォーム業に乗り出すことが、会社の永続させていくひとつの答えになるかもしれない。この連載では、工務店ならではの設計力や技術力を駆使し、いかにリフォーム事業を拡大するか、課題も含め、現場のリアルな声をお届けしていく。
工務店のリアルな声 VOL.5
リフォームは「信用第一」、口コミのみで受注
悪徳業者を追い詰める動画、99万回再生
「ぶっちゃけ、リフォームはあまりやりたくありませんでした。打ち合わせ回数が多い割に利益が少ないから。でも、工務店は自分で建てた家の面倒を、有償で最後まで見る責任があると思っています」。忌憚なく話すのは、すまい倶楽部(福島県いわき市・年商5億円)の田子浩彰社長だ。
田子社長自ら業者と対面して問いただす様子を撮影して公開した(現在は非公開)
単価2600万円の新築を年25棟ほど手がける同社。人員体制上、新築のみで手一杯のためにリフォームの販促は行っていない。
一方、年々OB客を中心に増改築の引き合いの声が増している。OB客から単価2000万円に及ぶ古民家の改修を請け負うなどし、以前は1000万円ほどだったリフォーム売上高も、5000万円に伸びた。

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