ショールームのリニューアルで成約率を向上させているのが多賀工務店(大阪府豊中市)だ。同社は3月にショールームを改装。以前の成約率50%から60%に改善した。
リニューアルしたショールーム
「これまでは、メーカーのキッチンやトイレなどの設備を展示していましたが、どれだけの人がその設備を見てリフォームをするのかと、自社のリフォームをPRできていないのではと感じていました。そこで、自社の強みである職人の技術を体感していただける空間にしようと改修しました」と、多賀茂樹社長はリニューアルのポイントを話す。
新ショールームは50坪。特徴は、造作家具を配置した空間展示だ。例えば、キッズコーナーとして、勉強机とベッドを一体化し、本棚を階段状にしている。また小上がりにした和室なども展示しており、さらにこれらの展示物をオリジナルのプランとしてカタログ化して顧客に提案している。
キッズルームなど造作家具を展示
同社の技術を体感できるショールームになったこともあり、問い合わせ客の来場率も高まった。ゆったりと相談できる商談スペースもあり、顧客が安心してリフォームを依頼できる環境になったことが成約率向上のポイントになっている。
合わせて、新しくメンテナンスサービス「ジョイントワン」も開始した。これは、大工の駆けつけ修理を優待価格で利用できる会員制サービス。これまで90世帯が加入、2日に1件のペースで依頼が出ている。
「『こんなことは頼みにくい』といった悩みに対しても、専門家が定期的に訪問して解決するものです。このサービスで顧客に安心を届け、当社とつながっていただければと思います」(多賀社長)
今期年商は5億円の見込み。

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