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- > 前年度比20%増は確実三井不動産リフォーム
三井不動産リフォーム(東京都新宿区)の業績が好調だ。上期は平均単価1000万円前後の大型リフォーム受注が堅調に推移。通期売り上げは前年度比20%増以上と見ており、150億円を超える可能性が高い。
「今年の2月頃から市況がよく、株価が戻っているのもプラスだと思います」(尾崎昌利社長)
同社は三井グループの中で、新規客向けのリフォーム事業を専門で担当。女性建築家チームを組織し、デザイン性の高い大型リフォームに取り組んできた。今期はアベノミクスや株高による消費マインドの向上に加え、消費増税前の駆け込みで、スケルトン型の全面改装が増加したことが売上高拡大に寄与している。また、共用部も含めた賃貸住宅の改修、強化しつつあるマンションリフォームも徐々に引き合いを増やしている。
ただ、強化策の1つに掲げている中古仲介時のリフォーム、つまり三井のリハウスと連携してのリフォーム事業が同社売り上げの10%弱と、まだ低水準にとどまっている。
「今は中古流通の動きが良いので、リフォームをつけにくい状況にあります」と尾崎社長。今後は、業界トップである4万件弱の不動産仲介時に派生するリフォームを強化していく方針だ。既に具体的な取り組みもスタートしており、昨年4月には「三井のすまいモール」の1拠点目がオープンした。ここでは三井不動産レジデンシャル、三井不動産リアルティ、三井ホーム、レジデントファースト、三井不動産リフォーム等のグループ会社が集まり、仲介、リフォームなど住宅事業をワンストップで対応する。
現在の拠点は、東京・目黒、神奈川・横浜の2カ所。特に横浜は駅直結の好立地である上、リフォームのモデルルームを設置したことで、仲介時に派生するリフォームなど、グループ連携による受注が出てきている。
3階がすまいモール横浜
三井不動産グループ全体の前期リフォーム売り上げは358億7000万円。三井不動産リフォームのほか、三井ホームが新築OB客向けのリフォームを手掛けている。

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