- トップ
- > 不動産・デベロッパー
- > 近鉄不動産、定額リノベ本格始動
近鉄不動産(大阪府大阪市)は、戸建て向けパッケージ商品「住まい『まるごと』NEWing」で、リノベーション事業への本格展開を開始した。仲介事業に派生する需要や築年数の経過した分譲戸建てに提案し、今期10件の受注を目指す。

提案エリアは奈良、三重、大阪の近鉄沿線
新商品は、坪18万円の分かりやすい価格帯、27人在籍するインスペクターによる建物診断、グループの近鉄住宅管理による仮住まいの提供などが特徴。基本工事には住宅設備一式、クロスやドアの交換といった内装工事、外装塗装、耐震診断、防蟻処理等が含まれる。
想定単価は1000万円。9月から本格PRを開始し、10件ほどの引き合いが発生している。
同商品により、年間20件ほどであった1000万円超の大型工事件数を増やすとともに、仲介部門から年間200件ほどある紹介案件の工事単価アップを狙う。
「ワンストップで、中古住宅探しからリノベーションができるのが一番の強みです」(西田正彦リフォーム事業本部部長)
同社では売り上げの大きい分譲事業の下支えとして、中長期的にアセットビジネスとなる仲介・リフォーム事業強化の方針を掲げていた。
中古流通活性化の国策や、消費増税に伴う消費税がかからない個人間売買の増加予測などから、商品を開発。中古住宅を購入し同商品でリノベした場合、注文住宅の購入よりも3割ほど価格を抑えられる計算だ。
当面、仲介部門から紹介される案件の5%に「住まい『まるごと』NEWing」を提供することが目標。加えて、従来は建て替えを中心に提案していた築古物件への提案も進める。
提案エリアは、7つのリフォーム店舗がある奈良、三重、大阪の近鉄沿線。基幹店舗は、奈良・登ヶ丘住宅公園の注文住宅モデルハウスをリニューアルして作った店舗「ニューイング登美ヶ丘」とし、リフォームのビフォーアフターの変化を体感してもらう。
同社の前期リフォーム売り上げは32億円。今期は37億円を計画する。

最新記事
この記事を読んだ方へのおすすめ
-
1654号(2025/06/23発行)29面
-
WEB限定記事(2025/06/30更新)
-
2025/06/16掲載
-
1653号(2025/06/16発行)15面
-
1652号(2025/06/09発行)17面