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【防災を考えよう】ガス・電気・お湯...まだまだある、今できる"備え"

【防災を考えよう】ガス・電気・お湯...まだまだある、今できる"備え"

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LPガス、予備の2本目が1ヶ月使える

 今や都市ガス中心の社会となっているが、LPガスは、需要家ごとに個別供給可能な「分散型エネルギー」なので、災害発生時、個別に調査・点検を行うことで、都市ガスや系統電力に比べて相対的に早く復旧させられることが分かり、見直されている。東日本大震災では、地震発生後約3週間程度で大方の復旧が完了した。

 通常、LPガス容器が一戸に2本設置されており、軒下に在庫がある。そのため1本目が切れても、2本目で1カ月以上ガスを使い続けることができる(50Kgボンベ2本の場合)。

FCV/EVを非常用電源に使う

 燃料電池自動車(FCV)や電気自動車(EV)から家庭に電力を供給するシステムが一般化する。

 今後の普及拡大が見込まれるFCVやEVだけでなく、現在ブームともいえるハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)の走行用バッテリーにためた電気をクルマから住宅に返却することで給電装置として使うというもの。FCVなら水素が充填されていれば車両そのもので大電力を発電・蓄電する機能を持っている。この機能を生かし、電力をFCVの走行エネルギーだけではなく、電力を医療機関などの外部へ供給することで、車両を電源として活用することが可能になり、「走る電源」として、災害時などにクルマが作る電力を一軒の自宅だけでなきコミュニティ全体に提供することができる。ただし、FCVの電流は基本的に直流なので、自動車メーカー各社は、直流を一般家庭で使う交流100Vに変換する高性能インバータを搭載したコンパクトな給電装置の開発が進められている。

太陽熱温水器に再注目を

 太陽の熱で水を温め貯湯し給湯する蓄熱式の給湯器は、費用対効果が最も高く、今一度、見直されていい装置だ。集熱パネルの上部に貯湯タンクを装備した自然循環式は電力不要。価格も工事費込みで30万~50万円。3平米程度の標準の太陽熱温水器で一般の家庭で風呂を沸かすエネルギーの約6割をまかなえる(日照による)。

 パネルからタンクを分離し地上に置くソーラーシステムは、住宅の美観も損なわない。

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