ドイツの住宅マーケットの7割がリフォーム―――。
こう話すのはドイツ国土交通省のハンスディーターヘグナー氏。ヘグナー氏によれば、ドイツでは年間1700億円ほど改修に対する助成制度を用意しており、リフォームに積極的な投資を行っているという。
従来、ドイツは日本と同じで新築への投資が多かった。しかし、1990年代を境に改修への投資が逆転したという。背景には高齢者の住み替えがある。90年代に家を買い、高齢となった住み手がいざ住宅を売り出そうとすると、リフォームされていないと高く売ることができないということが分かった。以降、改修への意識が高まっていったという。ドイツには「消費者センター」という施設があり、どんなリフォームをすれば、家の性能が上がるかがわかるようになっているという。このような環境整備もリフォーム促進に役立っているようだ。
同氏は「日本の住宅寿命は20年と聞くが、これはきわめて不思議なこと。新築を買うときに多額のお金をかけるのに、20年で壊してしまうというのは理解ができない」と話す。

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