有料会員登録で全ての記事がお読みいただけます

コンクリートを長寿命に保つ"特効薬"日本衛生センター「ハイドロ・スカイ」

コンクリートを長寿命に保つ"特効薬" 日本衛生センター「ハイドロ・スカイ」

このエントリーをはてなブックマークに追加

あらゆる建築物に欠かせないコンクリート。一見、劣化しづらく万能なイメージを持ちがちだが、アルカリ度が失われることで「中性化」が進み、隙間から入り込む水分とともに鉄筋に錆を生じさせ、一気に強度が落ちてしまう。

それらを防ぎ、コンクリートを長持ちさせるために威力を発揮するのが、日本衛生センター(東京都国立市)が提供するコンクリート用中性化抑止・保護防水材「ハイドロ・スカイ」だ。

日本衛生センター sky-spによる効果のイメージsky-spによる効果のイメージ

実は「防水材ではなかった」コンクリート

そもそもコンクリートの中性化とはどういった現象だろうか。コンクリートに包まれた鉄筋は錆びる素材であるが、アルカリ性であるそれが鉄筋を錆から守ることで、構造物の強度を保持している。ところが、もともとコンクリート内にある「空隙」と呼ばれる小さな隙間に、炭酸ガスが侵入してしまうとセメント水和物と化学反応を起こして、そのアルカリ性が徐々に失われていく。これが「中性化」現象である。

コンクリートの中性化が進行すると、本来そこに守られているはずの内部鉄筋が発錆、膨張してひび割れや、かぶりが剥落する爆裂現象が起きる。内部鉄筋の錆により構造物の20%以上腐食した状態になると、それが鉄筋コンクリートの寿命と言われている。

日本衛生センター コンクリートが劣化したときに見られる現象(左:爆裂 右:漏水)コンクリートが劣化したときに見られる現象(左:爆裂 右:漏水)

コンクリートは水分を通さない素材と思われがちだが、完全な防水材ではない。6.3m下の地下水をコンクリートが地上に吸い上げた実例もあるほどだ。水分がコンクリートに浸入すると、爆裂現象やアルカリ骨材反応、塩害や凍害、エフロなど、さまざまな劣化現象が発生する。とりわけクラックやジャンカがある箇所、打継部などは、より一層水分が浸入しやすく、劣化現象のリスクを高めていく。そして、いったんひび割れや剥落が起きると、失った構造物の強度を戻すことは難しい。

日本衛生センター コンクリートが劣化したときに見られる現象(左:クラック 右:ジャンカ)コンクリートが劣化したときに見られる現象(左:クラック 右:ジャンカ)

中性化防止材と保護防水材で強力にガード

日本衛生センター 中性化抑止しないとコンクリートの性能保持期間は短くなる中性化抑止しないとコンクリートの性能保持期間は短くなる

コンクリートの中性化抑止が、構造物の寿命そのものを決定づけるうえで重要なことは理解できた。では、それを防ぐにはどうすれば良いのだろうか。

そこで強い味方となるのが、冒頭で紹介した「ハイドロ・スカイ」シリーズの中性化抑止材『SKY-SP』(けい酸塩系劣化防止材)だ。

『SKY-SP』は、コンクリート内部に含浸し、水分に反応してゲル状になり微細な隙間に充填される。躯体内の遊離アルカリやカルシウム、水分と化学反応してアルカリ性を付与し、中性化を回復。また、ゲル化と結晶化を繰り返すことで内部の水分を放出し、外部の水分の浸入を阻止する。これにより、中性化や爆裂現象を抑止するほか、止水や防水にも効果をもたらす。

コンクリート内部の中性化抑止を施したら、その表面にふたをするべく、新たな水分の流入を抑えることも欠かせない。表面保護防水材『SKY-GS』(シリコーン系保護防水材)は、単なる表面撥水材と異なり、コンクリートの表層にシリコーン樹脂の防水層を形成するため、長期的に防水効果が持続する。外部からの水滴を弾き内部の水蒸気を通過させるため、躯体が呼吸性を持ち、さまざまな水分による弊害を防ぐ。また、塩害や凍害、風害などの防止にも効果的だ。同親水材『SKY-MX』(同)もコンクリートの表面保護や防水に用いられるが、レンガや漆喰など、比較的柔らかい石材や吸水性のある天然石に適しており、親水性のため汚れがつきにくくなる。いずれも、シリコーンの防水層を作ることでコンクリートの中性化抑止と耐久年数を伸ばすのに役立つ。

中性化や水分の浸入がコンクリートの劣化の原因となることは避けられないが、その劣化が目に見えて明らかになる前に、先手を打って内部鉄筋を錆びさせない対策が重要なのだ。

同社の担当者は「築年数が古い住宅の床下では、基礎や束石が激しく劣化している場合も珍しくない。環境条件にもよるが、例えば酸性土壌の上に建つ住宅の基礎の中には、えぐられたように劣化が進行していることがあり、家の荷重を支える基礎の強度が著しく低下している。そうなった後で基礎にモルタル補修を施したとしても元の強度に戻るわけではない。予防的に中性化抑止工事や表面保護工事を行うことが大切だ」と力を込めて呼びかけている。

コンクリート保全とともに「ハイドロ・スカイ」、ぜひとも合言葉にしたい。

この記事の関連キーワード : コンクリート 日本衛生センター 防水

毎日ニュース配信中!リーフォーム産業新聞公式LINE

リフォーム産業新聞社の関連サイト

閉じる