LIXIL(東京都品川区)の瀬戸欣哉社長は、開口部の断熱改修を補助する国の補助金「先進的窓リノベ2024事業」に関連するサッシなどのリフォーム商材について、前年以上の需要が見込める、と前向きな展望を口にした。瀬戸社長は2024年3月期決算発表の場で、補助金の対象となるサッシの前期売上高が目標となる500億円を超えたこと、今期は60%増となる800億円に達する見込みだと報告。理由として補助金の予算が前年度比35%増となる1350億円に増えたこと、対象に従来の窓だけでなく、ドアが加えられたこと、光熱費の高騰などにより消費者の関心が高まることなどを挙げた。
「先進的窓リノベ2024事業」は、4月の交付申請から1カ月が経過した時点で、需要が前年の同じ時期に始まった前進事業「先進的窓リノベ事業」に対して鈍化している、という見方がある。実際、事務局が5月10日に発表した4月の交付申請(予約を含む)状況によれば、交付申請戸数は2万3238戸、交付申請金額57億2647万円で、前年同月時点の約3万3000件に対して3割減、約127億円を5割ほど下回っている。
だが、瀬戸社長は、需要の鈍化については一時的なもので、「最終的には前回を上回る大きな数字になる」と楽観的な見通しを立てた。瀬戸社長はむしろ、前回がイレギュラーな状況だったと振り返る。「補助金がなくなってしまうかもしれない、ということを宣伝した方たちがいて、最初に大きな混乱がありました。それもあってか、今回は始めるにあたって皆さんが慎重になって1月から3月にかけて需要の端境期ができてしまったが、4月に入って注文はどんどん増えていっています」
瀬戸欣哉社長

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