TOTOがトイレの節水化を加速させている。洗浄方式や除菌水などの新技術の開発で、便器の洗浄1回あたりの水量を4.8L以下に抑える取り組みだ。同社ではグローバル環境ビジョンに基づき、2017年までに4.8L節水型便器の出荷率を国内70%、海外80%まで引き上げる計画で、ほぼ達成のメドが立ってきた。同社は2月よりウォシュレット一体型タンクレストイレ「ネオレスト」の新商品3種を発売する。この新商品では3タイプすべてが3.8L洗浄水量を実現。国内だけでなく世界5極18カ国でも順次発売。節水化の推進に大きな弾みをつけることになる。

トイレの節水化を進める
ネオレストシリーズは1993年より発売。当初の洗浄水量は8Lだったが、2006年に6L、2007年に5.5Lと年々洗浄水量の削減に成功、さらに2009年に4.8L、2012年には世界最高水準の3.8Lの商品化を果たした。今後はこの3.8Lタイプをタンクレストイレで標準化することで、タンク付トイレも含めた出荷衛生陶器全体の節水化を進化させる。
同社では4.8L以下の国内出荷率は2010年には23%、2011年には44%、2013年にはすでに65パーセントまでその率を高めているため、2017年度に掲げる目標値70%は射程圏に入ったといえる。一方海外は2011年で41%、2013年で50%だが、2017年には一気に80%まで水準を上げる計画。
同社の林良祐執行役員は「世界では厳しい節水規制があり、たとえば米国ではエネルギーアクト法により既に2011年より4.8Lの規制がなされている。便器の節水化はグローバル化の流れにある」と話す。

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