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都内に63ハウス、ソウルや台北にも進出ボーダレス・ジャパン

都内に63ハウス、ソウルや台北にも進出 ボーダレス・ジャパン

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 日本人と外国人が共に暮らし、コミュニティを形成するシェアハウス「ボーダレスハウス」が話題となっている。

 作ったのは、8つの社会問題解決型ビジネスを展開するボーダレス・ジャパン(東京都新宿区)。展開は国内にとどまらず、ソウル、台北へと拡大。世界で、外国人とのコミュニティの場を提供している。

戸建てをリフォームしてシェアハウスに
戸建てをリフォームしてシェアハウスに

異文化コミュニティハウスが話題

 日本における外国人が、意外に日本人と交流が少ないことを知っているだろうか。同じ外国人同士のつながりにとどまり、日本人との接点なく帰国する人も多い。一方、日本人は、留学などをしないと外国人と交流が持てない人が多数存在する。そんな問題を解決すべく、外国人と日本人のコミュニティ形成を目的に生まれたのが「ボーダレスハウス」だ。

 李成一社長は、同ハウスの利点を「ハウスごとにファミリーができる」と話す。同一住居に住む人々は、単なる同居人の枠を超えたつながりが生まれる。フランスに帰国した元住民をハウスの同居人が夏休みに訪ねる―そんな交流が複数生まれている。

 「ボーダレスハウス」に使われる住居は、主に都内の戸建て住宅。使わなくなった住戸を100万~600万円ほどの費用をかけてリフォーム(持ち主負担)する。特に決まった改修内容はないが、リビングやダイニングに住民が集まりやすいように10畳以上の広さを確保する点、なるべく玄関からリビングを通り、各部屋に向かう動線を確保する点などが特徴。1住戸に付き8~10人ほどが入居する。

 住民は、日本人半分、外国人半分を理想とし、外国人は国籍がかぶらないようにしている。これは偏りがないカルチャーミックスを実現するため。欧米圏、アジア圏比率を設けたり、多様な言語や文化のシェアが約束された環境づくりを行う。現在、稼働している住居は、都内63ハウス(625ベッド)。韓国のソウル21ハウス(139ベッド)、台北3ハウス。

 ハウスに利用する住居はすべてWEBで募集し、管理・運営等の費用としてマージンを同社が受け取る。入居者もWEBで募集し、月の家賃は個室が6万円中盤、2人のシェア部屋が4万5000~4万8000円ほど。入居者は20代後半から30代前半の社会人が多く、都内の入居率は90.1%と高い数字を実現している。

 今後の展開として李社長は「ハウスエクスチェンジも進めていきたい」と話す。ハウスエクスチェンジとは、例えば韓国でボーダレスハウスに入居している住民が日本の空き部屋を無料で利用できる制度。旅行の際、気軽に住まいの確保が可能だ。

 さらに、同社はパーティーやバーベキューなど、月1でボーダレスハウス住民向けイベントを企画。各ハウスの枠を超えた、交流の場を生み出している。

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