YKK(東京都千代田区)グループは3月4日、都内で経営方針説明会を開き、2014年度の業績と今後の方針を発表した。
14年度のグループ連結売上高は7192億円で前年度比3.2%増。営業利益は624億円の見込みで前年度比1%減。AP事業の売上高は4025億円で前年度比0.2%減。営業利益は240億円の見込みで前年度比18.4%減。
15年度計画は、グループ連結売上高で前年度比9.7%増の7892億円、営業利益は前年度比12.3%増の701億円。YKK APは、前年度比8%増の4067億円、営業利益9.6%増の263億円を見込む。
吉田忠裕会長はAP事業について「消費増税後の反動減による新設住宅着工戸数減少や、アルミ材料等の資材価格の高騰などで国内市場は厳しい。しかしエネルギー問題等を考えると、当社がパイオニアである樹脂窓に、国民の認識と評価を頂ける新しい時代をつくっていかなければならない」と語った。
堀秀充YKK AP社長は、「次年度は、省エネ住宅ポイントや低金利で地価も底値に近いことが売上面では追い風になるが、利益面は資材高騰の問題が厳しいだろう」と話した。また「来期の国内事業は、原材料等の価格影響を前年比68億円と見込んでいるが、うち24億円は価格改定等で補てんできるだろう」とも語った。
同社の重点施策である「窓事業の拡大」では、高性能トリプルガラス、普及版のペアガラスともに高付加価値製品を開発し、ラインアップの拡充を図る。同じく重点施策の「リフォーム分野の強化」では、昨年立ち上げたリフォーム事業部を「リノベーション事業部」に名称変更。まずは東京、大阪に支店を設けて販売活動を行う。
海外事業では、タイに「YKK APタイ社」を設立。これによりYKK AP社の海外拠点は、11カ国(地域)15社になる。

最新記事
この記事を読んだ方へのおすすめ
-
1654号(2025/06/23発行)25面
-
1654号(2025/06/23発行)23面
-
1654号(2025/06/23発行)23面
-
1654号(2025/06/23発行)10,11面
-
1654号(2025/06/23発行)8,9面