「暮らしの快適さと豊かさ」を窓とドアを通じて感じてもらいたい―そんな想いのもと、三協立山は「首都圏ショウルーム」を東京・新宿にオープンした。約600平米のスペースには、通風や断熱、採光などの効果を実感できる工夫が散りばめられている。まさに"体感する"ショウルームが誕生した。
風の通り道を実感
「このボタンを押してみてください」。赤いボタンを押すと小さな扇風機が回りだす。住宅模型のガーデンルームから送られた風はリビングを通り、玄関に到達。設置された小さな風車が回りだした。ここは、採風の仕方や風の効能を紹介するコーナー「家の呼吸学」。玄関の通風口を閉めると、風車がストップする。

風の力を体験できるゲームを用意。赤い丸印を素早くタッチして、クリアを目指す
風の通り道をつくることが通風にどれだけ大事か一目で分かる展示となっている。

住宅模型で風の流れをチェック。風の入り口と出口を作ることで、設置された風車が回り出す
奥に進むと光の採り入れ方や断熱について紹介するコーナー「光と熱の付き合い学」が現れる。トップライト、ハイサイドライトなど窓の場所が書かれたボタンを押すと、床面に太陽光を模した光が映し出される。ポイントは窓ごとに夏と冬、2つのボタンが用意されている点だ。例えばサイドライトの場合、夏の窓から光の最後部までの距離が674mmに対し、冬は2857mmとなる。季節による日差しの入り方の違いが誰でも理解できる。また、隣に用意されているのは3つの窓。ガラス枚数は同じだが、サッシの素材が、アルミ、アルミ樹脂複合、樹脂と異なり、樹脂サッシにはアルゴンガスが入れられている。内部の状態は20度、湿度59%。

アルミサッシ、アルミ樹脂複合サッシ、樹脂サッシを設置。窓の性能によって異なる結露の発生状況が一目で分かる
するとガラスとサッシの表面温度が大きく異なってくる。アルミと樹脂では、ガラス温度で10度、サッシ温度で4度の差が出ていた。アルミサッシには結露がガラス全面に発生していたのに対し、樹脂サッシの結露発生率はゼロ。窓の断熱性能を高める効果が体験できる。

季節で異なる日差しの入り方を体感できるコーナー
音の大きさが変わる
続いてのコーナーは「窓・ドアで快適プラス学」。遮音・バリアフリーなど、快適を"プラス"するリフォーム商材を紹介する場所だ。遮音実験を行う展示では、掃除機、犬の鳴き声、幹線道路周辺、線路の近くの4つの音が再現できる。窓を開けた状態、外窓1枚の時、外窓と内窓を閉めた時で変わる音の大きさがここでは分かる。
実際に建材のコーディネート体験をできる場所もある。「部屋の表情×居心地学」には30種の室内ドアが並ぶ。このドア、14種用意されたハンドル部分を交換できる仕掛けになっており、自由に組み合わせられる。さらに、18種の床材のサンプルを敷けば、コーディネートの幅は7500種以上に及ぶ。

室内ドアとハンドル、床材のトータルコーディネートができるコーナー。7500通り以上の組み合わせから選択できる
同様のコーディネートは玄関でも可能。同コーナーに隣接する「家の『顔』学」では、玄関ドアが80種以上用意されている。面白いのは、液晶モニターを用い、外壁とのシミュレーションができる点。気に入った玄関ドアをモニター中央に設置。外壁材のデータを映し出すと、その場にまさしく、玄関の様子が再現される。さらに、ハンドルも架け替えられる上、昼と夜、時間で異なる見た目も表現できる。

玄関ドアと外壁のコーディネートコーナー。昼と夜で異なる外観の表情もスクリーンで再現する
2月6日のグランドオープン後、約2カ月の来場者は2000人弱。最長で2時間半ほど滞在する顧客もいる。今後はイベントなども企画していく計画だ。
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