廃校や使われていない公園などの公共空間と、それを利用したい人や企業をマッチングさせるサイトが「公共R不動産」。不動産の紹介サイトは様々あるが、公共空間に特化し、かつ、活用してほしい物件ばかりを集めた紹介サイトは珍しい。運営するのは「東京R不動産」などを手掛けるオープン・エー(東京都中央区)。どんなサイトなのか。
サイト「公共R不動産」。学校、公園、役所などのカテゴリーから物件検索できる
古民家を使いませんか
サイトのトップページには様々な公共空間がずらりと並ぶ。例えば「誰でも参加可!廃校活用コンテスト」というタイトルの物件は、山梨県南都留郡富士河口湖町にある精進(しょうじ)小学校。実はこの小学校は5年前に閉校となり、135年の歴史に幕を閉じた物件。富士河口湖町役場では、この物件の良い利用方法がないかとアイデアを募集。その活用を後押しするため公共R不動産で紹介している。
また別の物件は「海軍の町に眠る名家」というタイトルで紹介。これは京都府舞鶴市にある古民家で、幕末から明治初期に建てられた歴史ある建物。2011年に舞鶴市に寄贈され、これをうまく活用できる業者がないかと呼びかけている。
サイトではこのような「遊休」公共物件に特化して紹介。2015年4月にサイトがオープンして以来50事例以上紹介してきた。
廃校となった学校の有効活用コンテストを記事で紹介(出典元:公共R不動産)
世の中の人に知ってほしい
狙いは何か。運営を手掛ける飯石藍氏はこう話す。「公共物は町の中で大きな面積を占めていて、遊休化しているものが意外と多い。例えば最近の事例では少子化で教室が余って余裕化していたり。そのような公共物を世の中の人に知ってもらって、有効活用したい人と結びつける。そして街に新しい価値を生むことを狙いとしています」

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