大手住宅会社や不動産会社のリフォーム売り上げの中間決算が出そろった。リフォーム売上高全国1位の積水ハウスグループ(大阪府大阪市)は、前年同期比3.9%増の828億円。通期計画の1650億円を超えるペースだ。業界2位の大和ハウスグループ(大阪府大阪市)は10%増となった。
積水ハウス、3%増の828億円
大和ハウス、10%増の709億円に
- 大手住宅・不動産会社のリフォーム売上高【中間決算】
※大和ハウスグループは非住宅のリフォームも含む
500万円以上の受注が好調
積水ハウスグループの2〜7月のリフォーム売上高は、前年同期比3.9%増の828億円となった。受注高は同6.7%増の865億円と好調。今期の通期計画は1650億円。このペースでいけば過去最高のリフォーム売上高を達成する見込みだ。
好調の要因は、500万円以上のリフォーム案件の割合が増加したこと。2019年度は、受注金額に占める500万円以上のリフォームは30%。しかし今期は中間決算時点で39%と4割近くを占めている。
同社は大型リフォームの提案を強化中だ。
例えば、間仕切りを減らし、広々とした大空間のLDKを作る「ファミリー スイート リノベーション」や部分断熱リフォーム「いどころ暖熱」を推進している。環境型リフォーム「SMARTECS(スマートイクス)」も強化中だ。
特に「スマートイクス」は、新築で好評だった次世代室内環境システムをリフォームでも提案するもの。「コロナ禍で空気環境への意識が高まったことから需要が伸びました。メンテナンスリフォームから提案型リフォームへシフトしていくなか、LDKのリノベーションが増加しています」(広報)
リフォーム業界2位の大和ハウスグループは前年同期比10.4%増の709億円だった。業界3位の住友不動産グループ(東京都新宿区)の新築そっくりさん事業は、同1.5%増の396億円。
積水ハウスグループの提供する「ファミリー スイート リノベーション」
受注棟数は前年同期比286棟減の3964棟と減少した。
同社は資材価格上昇を背景に値上げしたが、値上げ直前に駆け込みがあり、その反動減で受注が一時的に減少した。
積水化学工業、太陽光69%増「電力危機」が後押し
蓄電池伸びる
同4位、積水化学工業グループ(東京都港区)の4〜9月のリフォーム売上高は、同期比2.4%増の470億円だった。
同社が増収要因として挙げたのが、蓄電池、太陽光パネル設置の需要増加。蓄電池は前年同期比で34%増、太陽光パネルは69%増を記録し、その約9割を新築のOB顧客が占めた。

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