車を買ってでも住みたい家
これからの住宅は立地や性能だけでは選ばれず、インテリアが購入の決め手となる。そんな生活者のニーズの変化を感じる事例がある。分譲住宅販売を行う横浜エコハウス(神奈川県横浜市)のモデルハウスをインテリアコーディネーターの荒井詩万氏がコーディネートしたところ、コロナ禍にもかかわらず1カ月もしないうちに売れた。
横浜エコハウスのモデルハウスをインテリアコーディネーターの荒井詩万氏がコーディネート
コンセプトは「プレイフルモノトーン」
このモデルハウスは2階建ての4LDKで、主にLDKとそこからつながる洋室のコーディネートを荒井氏が手掛けた。インテリアイメージは「プレイフルモノトーン」。白・グレー・黒のシャープなデザインの家具をベースに配置し、壁紙や小物でブルーとイエローのアクセントカラーを取り入れて、心が弾む雰囲気を演出している。LDKとつながる洋室には、フランスのブランド「CASADECO(カサデコ)」の壁紙を張った。「トレンド感のある幾何学模様を選びました」と荒井氏。
白・グレー・黒をベースにブルーとイエローをアクセントに。奥の洋室にはCASADECOの幾何学模様の壁紙を張った
このモデルハウスに訪れた30代前半の夫婦が、家具や小物ごと購入を即決。その夫婦は、建売住宅を見るために同社にやってきた。さまざまな会社の建売情報を200枚くらい持っていて、どこを見てもパッとしないと冷めた様子だったという。営業部の工藤遼太郎部長は「注文住宅も始めたのでモデルハウスも見ていきませんか? と案内したところ、ドアを開けた瞬間、ここだ! と。この家は買えないんですか? と聞かれました」と語る。

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