有料会員登録で全ての記事がお読みいただけます

【実態調査】リフォーム営業マンの評価方法とは?粗利と人物評価が定番

【実態調査】リフォーム営業マンの評価方法とは?粗利と人物評価が定番

このエントリーをはてなブックマークに追加

リフォーム経営の実態を明らかにする企画。今回のテーマは人材評価・給与制度。各社どのように人材評価や給与制度を決めているのか。リフォーム会社7社に調査した。

《調査項目》
(1)リフォーム売上高
(2)平均単価
(3)どんな人事評価制度を採用しているか?
(4)評価がどう給与と連動するのか?
(5)完全固定給、固定給+歩合給、完全歩合給のどれか?
(6)歩合給がある場合、どのような仕組みなのか?
(7)なぜそのような人事評価制度にしているのか?
(8)年間MVPなど社員のモチベーションを上げる表彰制度などがあるか?

山口建設
評価は利益と「お客様の声」で、粗利4割1000万円受注で10万円還元

山口建設(東京都練馬区)はコロナ禍でも1000万円以上の受注を毎月2~3件、コンスタントに受注してきた。全売り上げの6割を新規顧客が占める。このような受注を後押しするのが、高額案件を一定以上の粗利率で受注できれば、インセンティブが与えられるという評価制度だ。

山口建設 同社のアンケート用紙、5段階評価のものが10項目ある同社のアンケート用紙、5段階評価のものが10項目ある

同社の評価基準のひとつは粗利をどれくらい確保したか、で決まる。営業マンは1案件の粗利額を元に評価される。単価によって粗利率の最低ラインを決め、それ以上の利率に基づく粗利額が達成できればインセンティブが付く。例えば、単価1000万円のリフォームで粗利率4割の場合、インセンティブが10万円を超える。

「いかに売り上げが大きくても、利益が残らなければ意味がありません。2割以下は論外です」と山口博康社長は語る。

1000万円の受注を得たとしても、粗利率2割ならば200万円。粗利率3割で500万円の案件を2回受注すれば、粗利額は300万円以上になる。そのような考え方を営業マンにもたせるため、粗利額でインセンティブが得られる仕組みにしている。

もうひとつの評価対象は、顧客からのアンケートだ。結果は会議とオンラインツールで全社員が共有する。工事の仕上がり、価格への納得感、施工の段取り、マナーや態度といった10項目の質問があり、大満足・満足・普通・不満・失望の5段階評価となっている。総合評価で「大満足」を得られた場合のみ、インセンティブが得られる。

ただし、数字に表れない部分を、フォローできる仕組みも取り入れている。例えば、クレームなどが原因で利益こそ下がったが、逃げずに顧客と向き合い、最終的に事案を解決できた、という営業マンがいた。そうした報告が上長から社長に行き、インセンティブの対象になったこともある。

山口建設 アンケート結果はオンラインツール(Slack)で全社員が共有アンケート結果はオンラインツール(Slack)で全社員が共有

同社では、各営業マンの受注単価にムラが出ないよう、案件を振り分けるようにしている。営業マンのスキル、実績を平準化するための施策だ。

「極端な話、単価1000万円1件と、100万円10件取るのは粗利率が同じであれば粗利額は同じですが、10件の方が間接費用がかかります。特定の営業マンが案件を抱え込むことのないように、反響営業のみとして、組織として仕事を振り分ける仕組みにしています」(山口社長)

(1)4億円台
(2)約400万円
(3)定量評価(業務実績)+定性評価
(4)業務実績が給与に連動
(5)固定給+歩合給
(6)契約額(入社後一定期間)、粗利額、アンケート評価を反映
(7)営業マンに利益率を意識させるため。顧客満足度を高めるため
(8)月間トップ賞(契約額、粗利額、現場完工高、現場件数)を表彰

有料会員登録で記事全文がお読みいただけます

毎日ニュース配信中!リーフォーム産業新聞公式LINE

リフォーム産業新聞社の関連サイト

閉じる