補助金を利用した耐震改修工事実績で大分県下11年連続1位を誇るのがカワノ(大分県大分市)だ。また、耐震と断熱、バリアフリーを基本性能として提案するなど、住宅の性能を重視している。どのように耐震リフォームを提案しているのか川野康雄社長に聞いた。
柱や壁を取り払い大きな開口を設けた室内
基準は上部構造評点1.1
同社では顧客が耐震工事を希望する、しないに関わらず耐震プランを無料で提案している。川野社長は「めちゃくちゃ効率は悪いですが、それがうちの前提。当たり前だと思って進めています。たとえ補助金申請のタイミングで売り上げが来年になってしまっても全然かまいません」と語る。提案するプランは4〜5つ。上部構造評点ごとにプランを作成する。 最も多いプランは同社の基準である上部構造評点が1.1のものだ。その最大の理由について、川野社長は地震地域係数を挙げる。地震地域係数とは、過去の地震記録や状況を踏まえ、 国土交通省が定めた設計震度の割引係数のこと。大分の地震地域係数は0.9となる。「地域によって異なるのはおかしいんじゃないかと。それもあって耐震性を確保する1.0に1割足した1.1を基準としています」。またプランを提案する時、概算の費用を伝えている。
工事イメージしやすく写真で説明
耐震について施主に説明する上で心がけていることは、耐震の重要性をどう伝えるかだ。地震が起きた時に命が助かるのは前提条件と川野社長。
避難所で病気が悪化することなどを避けるために、避難所に行かなくて済むようにしたいと語る。「皆さん耐震の大切さは理解してくれますが、なかなか行動に移しません。自分のこととしてどう説明すれば受け入れてくれるかは気をつけています」

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