庭木の剪定事業を展開するクイック・ガーデニング(東京都府中市)の売り上げが好調だ。前期売上高は28%増の4億8500万円を記録。今期は直受注を強化し、44%増の7億円を計画する。
同社は「庭木のお手入れ1本から承ります」を合言葉に2003年に設立。従来、価格が分かりにくかった庭木の手入れ費用を、1本ごとの定価制としたビジネスモデルで、成長を続けている。「カットデザイナー」と名付けた職人は業務委託契約という形で、82名と契約しており、地域別に入った案件を振り分けていく形だ。今期は売り上げの約3割となっている直受注の売り上げ拡大に注力している。
「ホームページやFacebookでのPRのほか、マーケティングをもとにしたポスティングも始めました」(渡辺則夫社長)
関東全域から愛知県に至る同社の営業エリアを国勢調査をもとに、世帯年収や居住者の年代、性別などを調査。加えて築年数などの独自調査をプラスし、剪定需要があると思われる地域を絞り、ポスティングを実施。約1000分の1で契約に至る高い反響を獲得している。
「料金表の冊子や植木屋NEWSという新聞を入れるのですが、年代が高い地域は字を大きくしたり、若い人が多い地域はFacebookの情報を入れたりと、内容を変えて行っています」(渡辺社長)
また、今期中に「植木屋道場」という別会社を作り、カットデザインナーの教育、研修を強化する。現状、仕事量に対し、庭木を切る人の数が追いついていない状態であり、採用活動を続けている。最近では、高圧洗浄機「ケルヒャー」を利用した、ベランダや太陽光発電パネルの掃除も開始。来年度には10億円突破を目指す。

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