OBのリピート受注中心の経営へ―――。リフォームプラザ(東京都杉並区)では、これまでの集客方法を見直し、既存顧客を重視した営業に切り替える。同社の年商は約10億円。今期は13億円を目指している。
OB向け冊子は女性スタッフが手作り
顧客サービス課立ち上げ
「今はお客様の購買心理、モノの買い方が昔と異なり、訪問セールスはなかなか厳しくなってきている。今は集客の仕方をまるっきり変えました」(富田義秀社長)
同社ではこれまで営業マンによる訪問セールスや、チラシ反響営業で新規開拓を推進していた。これから重視するのは設立14年間の間にできた1万人のOB。このOBからのリピートを促進することで売り上げ拡大につなげる。
そのための核となる部署が昨年12月に発足した「CRM部顧客サービス課」だ。この課の目的は、所属する12人の女性パートスタッフが1万件のOBを1件1件まわり、スタッフがOBとの関係を強化すること。
開始から約7カ月が経ったが、少しずつリピートにつながるケースが出てきている。
売り込みはNG
女性チームのリーダー、赤堀万起子さんは3回目くらいのアフター訪問でリフォームの依頼になりやすいと話す。
「あるお客さんは1回目に会ったときには会社名を思い出していただいて、2回目には『来ていただいてごくろうさま』、という感じで話が終わりました。3回目にお伺いしたときには『待ってたのよ。いろいろやりたいことがあって!』とリフォームの依頼につながりました」
コミュニケーションの取り方には3つの工夫がある。1つは「セールスせずに情報提供を行うこと」。その工夫の一つにパートスタッフが手作りする「PLAZANEWS」というA4、8ページ立て冊子を活用。
中身は「熱中症の予防対策」「疲労回復効果の高い食材」などが特集された生活情報が掲載されている。また、次回の点検日時のお知らせや、OBが特別料金で小工事を頼める「メンバーズ」サービスの案内などを紹介する。あくまで情報提供者という立場でOBとの関係を深め、その場で売り込むことはNGだ。
料理の献立など女性向けの内容に

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