「リフォーム＋不動産」顧客ニーズに合わせたビジネス構築へ日本美装

　石川県金沢市で28年の社歴を持つリフォーム会社、日本美装は、LIXILグループのフランチャイズ「ERA JAPAN」に加盟。１月中旬から不動産事業を本格的にスタートさせた。住生活サービスを提供する上で事業領域を広げ、顧客の「自宅を売って老人ホームに入りたい」といったニーズにも対応していく。

　不動産事業に参入した理由を、石田満雄社長は「お客様の要望に合わせ会社を変えてきました」と話す。同社にはメーン顧客が約１０００人いる中、自宅を売却したいなど不動産がらみの要望も複数寄せられていた。

　塗装業から始めて、リフォーム、新築と扱う事業範囲を広げてきた中、さらに新たな領域に進出。将来的には、相続相談などにも対応できる体制構築を目指す。

　発想の原点にあるのは、地域密着の展開。無理に売り上げ拡大を狙うのではなく、顧客ニーズをくみ取り、長く続けられる企業体制が目指す姿だ。そのために社会貢献活動として各種の習い事教室も行う。会社入り口脇の道場では、石川県自然拳法協会会長や、石川県パワーリフティング協会会長の肩書を持つ石田社長自ら、子供を中心に指導。空手で日本一になった教え子もいる。

　同社長は詩吟もたしなみ、文化的な活動を通じた地域の人々との交流を重要視している。

　「お客様の満足のためにやっています。リフォームも仕事だけの感覚ではなく、作品作りと考えて、作り上げていきます」（同社長）

　同社の前期売り上げは３億２０００万円。近年は１０００万円クラスの大型改修にも力を入れている。