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サジェスト、30代単身"リノベ女子"に照準一次取得者の依頼が急増

サジェスト、30代単身"リノベ女子"に照準 一次取得者の依頼が急増

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サジェスト(東京都渋谷区)は今年も若年層のリフォーム需要を開拓する。同社は「nu(エヌユー)」ブランドで中古マンション仲介とリフォームをワンストップ対応する事業を手掛け、契約の9割が20代後半から30代と若い。

サジェストのウェブサイト「Re:style」
▲サジェストのウェブサイト「Re:style」

個別相談の8割契約

「最近は若い人が読む女性誌の編集部からリノベーション物件を取材させて欲しいという依頼が急増しています」。こう話すのは臼田英司取締役。最近は働く女性をターゲットにした「日経ウーマン」にも掲載された。同社の月間契約数10件の内、3割が単身女性で最近特に注文が増えているという。「普段はOLとしてバリバリ働き、ある程度収入もある女性が多いです。そのような人たちは住まいや立地にもこだわりがあって、都内で狭くてもきれいな賃貸に住んでいます。家賃はおよそ10万円。しかし30歳を超えると家賃を払い続けるくらいなら、その家賃くらいの返済で済むように中古を買ってリノベーションすれば、賃貸よりも自分の好きな空間に住めて家も持てる。それに、もし結婚したらその物件を賃貸に出せば収入を得られるということまで考えています」(同氏)。

若い層を取り込む同社のビジネスモデルは以下のとおりだ。集客はウェブサイト。実際のマンションリノベーション事例の掛かった費用、プラン、図面と共に掲載。特にいくらの費用で、どれだけのデザイン性の高い物件が作られているか参考になるようなつくりになっている。興味のあるユーザーは個別相談会を申し込むことになり、そこから接客が始まる。ちなみに、引き合いの獲得方法はウェブが95%。残りは雑誌・その他あわせて5%となる。相談したユーザーの8割程度は最終的に契約に至っており、歩留まりは良い。

物件無しが7割

その後、中古物件を持っていないユーザーに対しては物件の仲介も行う。一次取得者が多いため、7割は不動産探しからコーディネート。物件購入の際には代理で値引き交渉も行う。交渉材料としては、リフォームするので「ぼろぼろの状態でもかまわない」「古ければ古いほどいい」といった提案と、すぐに買い取るというスピード感。平均的に200〜300万円ほど安くなることが多く、その分をリフォーム資金に充てるように施主に提案している。また、同社に工事を依頼することを前提にした場合、仲介手数料は1%引き。

その後は、ヒアリングに基づいてプランを出す。ただ最近、若い層の施主からは資料を持ち込まれ、私たちに「価値観を理解して欲しい」とプレゼンをうけることも多いという。一週間で資料を仕上げ、3〜4パターンのプランを提案する。そして工事費の3%の設計契約を結び、ローン相談、着工、引渡しと進む。

【会社概要】
本社所在地: 東京都渋谷区 * 設立: 1998年 * リフォーム売上高: 今期5億円見込み
主な事業: 新築マンション開発、リノベーション事業 * 代表者: 宮内宗頼

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