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省エネリノベーション実現への製品、ノウハウの提供を行うリコシス(東京都中央区)のフランチャイズ加盟企業として、マンション買取再販事業において順調に業績を伸ばすブライトアベニュー(東京都渋谷区)。省エネリノベの魅力、FC加盟のメリット等を同社の松本通明社長と経営企画部の金﨑隆志氏に聞いた。
松本通明社長(右)と経営企画部の金﨑隆志氏(左)
省エネ基準申請までサポート
──2020年の設立以来、買取再販事業者として業績も好調だとお伺いしました。
松本 ありがとうございます。前期の2024年11月期、マンション販売戸数が30戸でしたが、今期は約40戸の販売を見込んでいて、売上高も前期の11億5000万円から20億には増えていく計算です。商圏は主に東京23区内で、築40年を超えるような築古のマンションも買い取り、フルリノベを基本とした改修を行っています。
私は当社の立ち上げ前から買取再販事業を20年ほど経験してきましたが、差別化のためには表層デザインや価格メリットにとどまらない戦略が必要だと考え、省エネリノベに着目しました。その結果、リコシスさんとのご縁もでき、設立当初からお世話になっています。
──実際のリノベでは「AIB工法」や「シーフェル」など、リコシスさんの製品を使用されているわけですね。
松本 そうですね。フルリノベが基本と言いましたが、AIB工法は既存の外壁面の壁を残しながら断熱施工ができます。そうすれば手間、工期、コストも抑えることができるわけです。シーフェルは床下に貼り付ける断熱材なので、最下階もしくは下階が駐車場の場合など効果を発揮すると思いますが、吸音性能にも優れているので、マンションのどの階においても効果的だと考えています。
省エネリノベのメリットとしてまず挙げられるのは、住宅ローン減税の借入限度額の増額対象となるということ。そのためには省エネ基準適合住宅として評価される必要があるのですが、その評価基準を満たすためには床の断熱が欠かせない、といったケースも多々あります。対象となれば買取再販向けの住宅ローン減税の概要によると、控除期間は10年間から13年間に、借入限度額は2000万円から3000万円、子育て世帯、若者夫婦世帯に該当する方の場合は4000万円まで増額されます。これにより省エネリノベされた物件とそうでない物件では減税額の差額は100万円~200万円超、高額帯の物件でペアローンを組む方は2人分の為、さらに多くの減税が可能ですね。
──すごいですね。それは省エネリノベの魅力を表す指標にもなると思いますがいかがでしょうか。
松本 そうですね。でも、省エネ基準適合住宅として住宅ローン控除の評価基準をどこまで満たせばいいのか、その内容をどう申請するのか、我々にはノウハウがなかったんですね。今は営業6名体制でやっていますが、昨年は4名体制で。もう仕入れて販売するだけで手一杯なわけです。そこをサポートしてくださったのもリコシスさんでした。
省エネリノベを実現する製品はもちろん画期的で、それだけで快適性は実現できるわけですけど、断熱効果がどのくらい高まったか、数値的な根拠をUA値などで示す必要もあるわけです。その算出まで引き受けていただけるのは本当に助かりますね。
省エネリノベの魅力を数値でPR
──御社ではリコシスさんが提供する「省エネ性能レポート」も利用されていますか。
金﨑 はい。リノベーション前後でのUA値とBEI値の変化、そしてそれによってどの程度の光熱費が削減されるのかを数値化した『省エネルギー性能レポート』は、省エネリノベーションの魅力を示す重要な指標として活用できます。
物件の内見会場ではこのレポートで示された数値と住宅ローン減税による減税額をまとめたシートを拡大出力し、ボードにして掲示しました。その結果、月々のランニングコストが低くなることに加え、住宅ローン減税による節約効果も明確に示すことができ、エンドユーザー様だけでなく、販売を委託する仲介会社の皆様にも、そのメリットを効果的にPRできました。
内件会場には、省エネルギー性能レポートと宅ローン減税による減税額をまとめたシートをボードにして掲載
──そういった部分がきちんと伝われば、エンドユーザーの購買意識にも影響しそうですね。
金﨑 おっしゃる通りですね。実際に当社物件の売れ行きはかなり好調で、昨年に仕入れた物件のうち残っているのは1戸のみです。販売価格がやや高めでも、省エネリノベでランニングコストが抑えられる分まで総合的に判断して物件を選ぶ、みたいな感覚が浸透していけばいいなと思っています。
──省エネリノベが強みの買取再販事業者として、今後の展望を教えてください。
金﨑 実は自宅を最近リノベしたのですが、AIB工法やVAF100といったリコシスさんの商材と内窓も採用しています。省エネリノベをした部屋の快適性は正にいま自分自身が実感しているので省エネリノベの魅力をリコシスさんのサービスとともに、もっと認知につなげたいと思っています。そのためには当社も「リノベーション・オブ・ザ・イヤー」受賞を目指すなど、手掛ける省エネリノベの質を上げていきたいですね。
リコシスさんに対しては、今後インナーサッシなどオリジナル製品を開発していただきたい、くらいに思っています。リノベ現場の近くで携わってくださっている会社さんなので、業者サイドのニーズもしっかり押さえて製品開発まで携わってくださることを期待したいです。
松本 当社で省エネリノベ物件を販売する際に「幸せの押し売り」という言葉で伝えるようにしています。私も自宅に内窓を付けたのですが冬場の寒さが元々気になっていた事もあり、とても快適になったと感じています。自分たちで実際に試して良かったと思っているからこそ、自信を持ってお客様に勧められますし今後も省エネリノベの必要性を発信していきたいと考えています。
まさに「幸せの押し売り」です。
株式会社リコシス(東京都中央区)
電話番号 03-6262-6633
省エネリノベーションに対応した商品開発やFC事業を通じて、既存住宅ストックの断熱化、省エネ化を推進します。日本の暮らしを快適に、省エネリノベーションをあたりまえに、時代の空気まで変えるイノベーションを起こしていきます。

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