塗装界の兄貴分、社会貢献に全力
愛知県春日井市の塗装有力店、麻布。売り上げ規模は4億2000万円と決して大きくはないが、これまで登録100社を超える塗装会社ネットワーク、ボランティア団体を創設。「塗装業界の兄貴分」として多くの職人、施工会社から慕われる。「次は海外で社会貢献、そして行く行くは上場」と語る、池田大平社長にそのビジョンを聞いた。
池田大平社長(左)と東京営業所の簗瀬(やなせ)祐一所長(右)
異国の地で無謀な交渉
2016年1月。池田社長は、単身リトアニア共和国カウナス市の地に降り立っていた。日本から飛行機で12時間、ヨーロッパの片田舎に乗り込んだ理由は、塗装ボランティアの交渉をするためだった。
「第二次世界大戦中、ナチス・ドイツの迫害から逃れてきた難民たちにビザを発行し、その命を救った杉原千畝。彼が当時働いていた日本領事館が、カウナス市にはあります。現地の無形記録遺産になっているのですが、経年劣化がぼろぼろになっているというニュースを見たんです。これは何かせねばと」(池田社長)
言葉も分からない異国の地での無謀な交渉は、意外にも実を結んだ。リトアニアの駐日大使などの協力もあり、旧日本領事館「杉原千畝ハウス」の塗装ボランティアの実施が決定した。工事予定は今年の9月。日本から仲間の職人たちを引き連れ、その腕を振るう。

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