遮熱塗料のパイオニアである日本特殊塗料(東京都北区)は、住宅全般に遮熱塗料を塗装して省エネ効果を高める「家ごと1軒丸ごと遮熱」を提案している。
塗料メーカーが推進する省エネ対策は、遮熱塗料による屋根の塗り替えリフォームが一般的。ただ最近は遮熱塗料の需要が伸び、参入メーカーが増加する傾向にある。そこで同社は屋根の遮熱塗装に加えて外壁や窓、さらにベランダや駐車場などの床面に塗装する遮熱塗料のラインアップをそろえ、住宅における総合的な遮熱対策を打ち出している。
同社の主力商品「パラサーモ」は、太陽光に対する反射率の優れた着色顔料と、熱放射率に優れたセラミックを使った遮熱塗料。下地にダメージを与えず乾きも早い弱溶剤タイプと、環境に優しい水性タイプがある。屋根と外壁を合わせて塗装リフォームすれば、夏場の冷房削減率が効率良くアップする。
窓の省エネ対策には、窓ガラスに塗る遮熱塗料「NTサーモバランス」を販売している。
同製品を塗装した窓が赤外線を吸収し、室内へ伝わる熱を低減させる。同社が行ったシミュレーションによると、戸建住宅の日の当たる窓面に塗装した場合、1年間に冷房を20%以上削減することができ、電気代にして約2万5000円節約できる。
このほか駐車場や通路の温度上昇を抑える遮熱カラー舗装材なども充実。
同社では、技術認定を受けた工事店と協力して「ニットク・アメニティシステム連合会」を組織化。全国8地区で約440社が加盟し、責任施工を行っている。
「東日本大震災以降、施主の省エネ意識が高まっており、遮熱塗料の需要が伸びています。当社はトップシェアメーカーとして、今後も塗料市場に対して責任の持てる製品を出していきます」(水野賢治取締役・塗料事業本部長)

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