日本初の塗装ボランティアの全国組織が正式結成した。その名も塗魂ペインターズ。10月10日、東京お台場のホテルには全国の会員、協力事業者合わせて約300人が集まり、盛大な結成披露宴が行われた。

コンセプトは「塗装でできる社会貢献」。顔写真は挨拶する安田会長
10日16時、会場の巨大スクリーンには大音量と共に組織の概要と全国の会員が大きく映し出され結成会は始まった。
組織が動きだしたのは今から5年前。元々営利団体としてスタートした会が、解散の危機を迎えた際、現事務局長を務める池田大平氏が放った「ボランティアをやろう」という声が発端だ。13社で再スタートを切った会は、4年経たずして100社に到達し、満を持して正式結成を迎えた。
冒頭の挨拶で安田啓一会長は次のように話した。
「なぜ塗魂ペインターズが社会貢献に邁進しようと決意したのか、それは企業の社会的責任、塗装業界の地位向上などいろいろございますが、根本的な理由は自他共の幸福とわが生命の完全燃焼です。私たちは、その場限りの組織を作ろうとは思いませんでした。そのために私たちは1つのハードルを課しました。そのハードルは30のボランティア実績。100の会員をもって本結成にすること。本日をもちまして36のボランティア実績、北海道から沖縄まで、100の会員が集まったことをここにご報告させていただきます」
その後、板橋区議会の松島道昌議員、TOTO環境建材事業部・井芹正光事業部次長、日進産業・石子達次社長の来賓の祝辞、衆議院議員・牧原秀樹氏の挨拶などが行われた。
会の終盤では「塗魂の軌跡」と題し、5年間の歩み、中心メンバーとなる安田会長、原田芳一会長代理、池田事務局長の思いが語られた映像を放映。その中で「40歳以下の青年メンバーが65人いる。彼らにすべてを託したい」との将来方針が提起された。最後は、塗魂の歌
を全員で大合唱。歌を作った池田事務局長が「安田会長の崇高なる構想を我々全員で実現してまいります」と締めくくった。
塗魂ペインターズは、「塗装でできる社会貢献」をコンセプトに北は北海道、南は九州まで幅広いボランティア活動を実施。幼稚園や聾学校、市役所などさまざまな施設で実績を積んでいる。会員の中には家族で、参加するケースもあり、活動が次の世代に塗装の意義、価値を伝える場にもなっている。
今後は、運営の中心を若い世代に引き継ぐと共に、海外展開も検討。活動の枠を広げていく。

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