エヌ・シー・エヌ(東京都港区)が事務局を務める耐震住宅100%実行委員会の「あなたの残したい建物コンテスト」で「清水次郎長の生家」(静岡県静岡市清水区)が大賞を受賞した。

清水次郎長の生家
清水次郎長の生家は1820年以前築の木造平屋で、当時の庶民の廻船問屋の風情を残す建物。地域の貴重な遺産・観光資源として愛されているが、損傷がひどく、NPO法人をはじめ、多くの地元住民が建物を維持するための活動を行っている。
昨年9月~12月に行った一般投票の結果、清水次郎長の生家は「いいね!」を2684件記録。福島県大沼郡昭和村の「旧喰丸小学校」(いいね!2254件)と競り合い、最終的にはトップとなった。
同コンテストは、老朽化で取り壊しが検討されていたり、耐震強度が不足し危険と思われる古い建物などで、後世に残したいものを一般から募集。耐震改修できる物件を選び、フェイスブックからの「いいね!」の投票数を含む厳正な審査のうえ大賞を決定。選ばれた物件に対し、耐震住宅100%事務局が耐震改修や建て替えのファンドを組み、可能な限り無償で保存活動を支援していく。
同事務局は「旧耐震住宅をなくすためには、『建て替える』のも1つの選択肢だが、長い歴史や思い出が積み重ねられ地元と密着した景観については、耐震性を確保しながら可能な限り『保存』に努めていく」としている。

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