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勇和建設(北海道札幌市)は断熱改修を行う際は必ず暖房エネルギー計算プログラム「QPEX」を使い、改修で灯油消費量がどのくらい変化するかを数字で伝えている。断熱リフォームは効果が伝わりにくい中、施主の"納得"を獲得するために効果的だ。

外壁最上部に圧縮GWを挿入した気流止め
「QPEX」とは年間の暖房用の電気消費量やCO2発生量の計算を行うソフト。新木造住宅技術研究協議会が提供しており、同社では約2年前から本格的にリフォームで利用している。計算時間は改修前と後の測定を含めて約2時間。昨年はこのエネルギー削減提案で800万円以上の断熱リフォームを8棟受注した。
「改修後には住宅全体を暖めるセントラル暖房にしても、リビングだけを暖めるのに使っていた灯油量と同等になります。そういった説明をお客様にすると改修効果を理解してもらえます」(斎藤保雄社長)
先日は夜にストーブを切ると室温が0℃になってしまう住宅を改修。工事後は夜でも室温を15℃程に保てるようになった。
「場合によっては断熱改修でありながら断熱材を増やさないこともあります。冷たい空気の出入りを止める気流止めを行うことで、断熱材が持つ従来の性能を引き出せば暖かい家になるからです。手段はいろいろですが、提案の際に示した効果を改修後に実現することが重要です」(斎藤社長)
先日は既存のモルタルを剥がさない断熱化の提案をしたところ、エコに関心が高い施主から受注が取れたケースもあったそうだ。PRはホームページ、ブログ、ユーチューブなどのWEBのみ。性能にこだわりをもつユーザーからの受注が中心となる。

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