環境省が低炭素ライフスタイルの普及を目指す「低炭素ライフスタイルイノベーションを展開する評価手法構築事業委託業務」に、環境エネルギー総合研究所を代表事業者とする「グリーンリフォームによるグリーンスタイルを創発する便益指標化の研究」が唯一のリフォーム案件として採択された。
住宅リフォームで採択された唯一の案件
応募案件17件のうち採択された件数は9件。そのうち住宅リフォームに関するものは、1つだった。
「グリーンリフォームによるグリーンスタイルを創発する便益指標化の研究」は、快適性の指標を作ることを目的にした事業。従来の断熱性等の数値では表しきれない快適性を"見える化"することで、より満足度の高いリフォームの普及を目指す。
「エコハウスに住んでいても、入居者から寒い、暑いといった話を聞きます。Q値は高くても、快適性はQ値だけで判断できないということです。リフォーム前に快適性が見えると満足度が変わってくるはずです」(環境エネルギー総合研究所の大庭みゆき社長)
新しい指標を構築することで、リフォーム直後の快適性だけではなく、家族構成が変わる将来でもそのリフォームが有効かの判断ができる。最終的には、
- 若年層のリフォーム指標
- 中高年のリフォーム指標
- エコ賃貸住宅リフォーム指標
の3つの指標を作る予定だ。
「これから作る指標は、リフォーム会社が簡単に利用できるものにします。10分程度、お客さんから話を聞けば結果を示せるイメージです」(大庭社長)
2年間の研究期間のうち、1年目は、実際のリフォーム事例のビフォー、アフターの変化を計測器で調査。データを収集する。2年目は、できた指標のたたき台を実際の事業者に試験利用してもらう。その後、実際に使える内容へと修正していく方針だ。

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