建築職人の養成学校、クラフツメンスクール(神奈川県横浜市)の第一期講座が4月に行われた。合計10日間の講座には11人が参加。プロの現場で活躍できる技術を短い期間で身につけられたことから、仲本純代表理事は「想像以上の成果が出せた」と話す。

10日間の講座に11人の職人が参加
同スクールは「建築職人が輝き続ける新しい文化の創造」を目指し、昨年5月に設立された。短期間での技術の習得に加え、職人としてのやりがいや意義を訴求していく。
4月6日から始まった講座は10日までの1次過程、20~24日の2次過程に分けられて行われた。前半部分では建築家の丸谷博男氏による座学も実施。「建築とは何か」「日本の住宅史」といった建築の根底部分が解説された。「まず自分たちが何のために仕事をするのか、意義、役割を知ることが必要」と仲本代表理事は話す。
残りの講座はすべて実技。今回の対象はサイディングの施工職人。屋根工事会社である福原工業の牧之原工場にある在来工法の住宅を利用し、何度も繰り返しの技術指導が行われた。例えば4月8日のメニューは、建築部位の名称当てから始まり、道具を持ってくるゲーム、土台水切り加工、レベル出し、水切り防水テープ施工という内容だった。実際の現場では、1年経ってやっと丸鋸を持たせてもらうような会社もある。それが、丸鋸を利用した切断技術では各人がプロとして提供できるレベルまで達した。

短期間で技術の習得を
参加者からは「自分のやっている仕事はこんなにも立派でかっこいいものなんだと思った」「道具の使い方など楽な使い方をして安全面を考えてなかった」などの意見が寄せられた。
次回の講座は今年9月か来年4月に行われる予定。今後はサイディングの施工のみに留まらず、業種をタイル工事や鳶、設備工事などにも広げていく計画だ。

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