地域に根付いた工務店がそれぞれのこだわりを持ったリフォームサービスを強化している。家づくりにこだわりを持った工務店だからこそ、新築で培ったデザインや技術などを改修で生かし、受注を図る戦略だ。今回は新潟の事例を紹介する。
【モリタ装芸】
中古マンションをリフォームモデルルームに
新築を中心に年商15億円を売り上げるモリタ装芸(新潟市)は、なんとマンションに狙いを定めたリフォームを強化している。
マンションでデザイン性の高い改修を
マンションリフォームの受注獲得のために、モデルルームの開設を行う。新潟市内の中古マンションを買い取り、改修をかけて完成後に内覧会を積極的に開催して集客していく。物件自体の販売も行っていく。年間で2件は行う計画だ。
マンション改修に注力するきっかけとなったのは、昨年手掛けた築50年の物件。テストマーケティングとして、400万円で物件を購入し、800万円かけてリフォーム。ほぼ原価で販売したところ、東京から引っ越しを検討する60代の夫婦が購入した。
「3LDKを1LDKに間取り変更し、床を無垢材に、天井壁をコンクリートむき出しにするなど、デザインもモダンにしています。新潟市内でマンションリフォームを行う事業者が実は少ないので、当社のデザイン性を打ち出した改修で業績を伸ばしていきたい」(森田順一社長)
現在リフォーム売上高は2億円だが、今期末までに2億5000万円に伸ばす計画だ。
さらに強化策として、社内にリフォーム事業部を開設し、3人の営業マンを配置した。また、提案力強化のために、これまで新築のみを行ってきたデザイナーがリフォームの大型案件に携わるようにした。
【池田組】
健康的な住宅、リフォームでも
池田組(長岡市)は、断熱リフォームを推進している。同社は、「暖かく健康的な住まい」をコンセプトにした「いえらぼ」という住宅ブランドを推進している。
新築でもリフォームでも健康的な住宅「いえらぼ」をPRする
断熱改修の内容は、窓や壁が中心。その際にリフォーム前後でどれくらい光熱費が変わるのかをシミュレーションし、断熱効果の見える化を図る。
断熱改修の実施事例としては、同社で建てた築20年の新築OBの工事がある。間取り変更と室内の寒さの改善が顧客の希望。リビングを16畳の大空間にしつつ断熱性も高めるため、光熱費のシミュレーションを実施。大幅に改善することを示したところ、トータルで1500万円の工事の受注になった。
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