省エネ住宅の新築を得意とするひかり工務店(大阪府豊中市)が、リノベ事業を飛躍的に伸ばしている。2021年5月期のリフォーム売上高は2億円で前期から倍増した。値上がりする新築の代わりに、一次取得者にリノベを提案したところ、過去1年で単価2000万円以上の案件を7棟ほど受注。その戦略に迫る。
【リポート/編集部 芦原拓】
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新築だけの提案はNG、1次取得者のリノベのニーズ高まる
新築を年30棟ほど手がけるひかり工務店(年商11億円)がリノベ事業を本格化させている。元々、リフォームは新築の合間に行うレベルだったが、年間の売上高が1年間で1億円から2億円に。今期は2億5000万円を目標にしている。
理由のひとつは新築の価格の上昇だ。同社の基盤である北摂エリアは土地の価格が過去5年間で坪単価17万~20万円ほど上がった。さらにウッドショックや建材費の高騰もあり、土地から探すと6000万円ほどかかる。かつては5000万円だったので1000万円の差だ。
そうしたなかで30~40代の一次取得者が、リノベを視野に入れるようになってきた。そこで同社では戸建て住宅の予算を聞く際、併せてリノベも提案することに。不動産と合わせて単価4500万円ほどになるが、新築より2割以上も割安になるケースもあり、リーズナブルと好評だ。

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