「断熱リフォームなど住宅の性能を高める工事に関して、大学と提携した実証実験を行い、信頼性を高めています」と、山本工務店(東京都板橋区)の山本光男社長は話す。
同社が提携するのは、日本工業大学成田研究室。実証実験の例としては、「真空セラミック断熱コーティング」に関するものがある。これは、住宅の屋根と壁に塗装することで、断熱性能と遮熱性能を高めるもの。
同研究室の成田健一教授の監修の下、製品を施工したモデルハウスを作成し、調査を実施。施工物件の屋根裏の室温が、外気よりも15℃低くなることを証明した。製品を施工したユーザーの物件で効果を計測するサービスも提供。
ユーザーからは、メーカーが出す性能値を提示するだけではなく、大学という学術機関と共同で効果測定を行っている点が評価されている。対象製品の施工に至らないユーザーに関しても、実証実験を行っていることで信頼を獲得し、他のリフォーム工事の受注につながることも多い。

独自調査の結果を示したチラシ
また、板橋区の協賛で実施した、高島平の住宅661戸を対象とする太陽光発電能力の調査といった、公共性のある実証実験も行っている。
「今後は地元のマンション管理組合の支援を行い、地域の活性化とリフォーム需要の創出にも取り組んでいきます」(山本社長)

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