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学生達が考えた賃貸リフォームが実際に賃借されるプロジェクトが話題となっている。
京都造形芸術大学と不動産管理会社・長栄(京都府京都市)の管理部門ベルヴィとのコラボによる「StamP!(Students try apartment making PROJECT)」で、学生が「自分たちが住みたいと思う部屋」というコンセプトで賃貸マンションのリフォームプランを考える。プランの一部は実際に施工され、長栄の賃貸物件として市場で紹介される。
2011年4月に開始した産学協同の同プロジェクトはこれまで3年間で、11プランの施工と50プランのアイデアを考案。コンペティション形式で学生たちが2~4カ月かけてプランを作成し、優秀作品は実際に施工される。

池田泰宏さんの「Accent Wall Shelf」
空き部屋対策&家賃増額を実現
「少子高齢化で賃貸マンションの入居率が下がる中で、空き部屋対策として付加価値をつけ差別化を図ることが狙い」(長栄担当者)。学生ならではの斬新なアイデアは若い世代のニーズにもマッチ、市場での人気も高く、空き部屋対策や家賃増額などの課題も実現させている。
プランの作成にあたっては、教授の指導を受けながら中間と最終の2回のプレゼンテーションを実施。長栄の担当者、施工を行う工務店担当者などの前で発表が行われる。
実際に施工する場合の予算計画もしっかりと立てていることが特徴で、リフォーム予算は、家賃をリフォーム前より3000円ほどアップさせて3、4年で回収できるだけの金額内で設定する。「学校でデザインを学習するだけだと考えない予算の計画を立てることで、実践的な場面を考えたプランを学ぶことができる」(同)。
デザイン性や予算の他、安全面や施工時の問題点なども視野に入れたプランを作成。第8回のコンペティションでは、池田泰宏さんの「AccentWall Shelf」が最優秀作品に選ばれた。LEDを内蔵した照明器具のようなウォールシェルフが評価された
今後、はより施主の要望を取り入れた形でのプランの提案も市場供給時に進めていく。

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