「ENEOS」ブランドを展開する石油元売り事業大手、JX日鉱日石エネルギー(東京都千代田区)は、2012年7月末より「創エネ+リノベーション」実証実験をスタートする。

▲既存住宅1棟をリノベーション JX日鉱日石エネルギー
電力自給率8割目指すエコ実証実験
JX日鉱日石エネルギーでは、横浜市にある築45年の社宅を共用部・専有部共に全面改装。省エネ設計がベースとなっており、床、壁、天井を断熱化し、開口部はペアガラス、通風効率を高めるウィンドキャッチャーなどを施工している。さらに、太陽光発電システム(発電出力20kW)、エネファーム(4・2kW)、蓄電池(蓄電容量30kW)の3電池とエネルギーマネジメントシステム、ヒートポンプ式給湯器なども合わせて設置した。今月末に、15世帯すべてが入居し終える予定。その後、システムを運用していく。
6台のエネファームは全世帯のベースの電源・熱源として24時間定格運転させる。太陽光などで発電した余剰電力は蓄電池に充電。夕方、夜間に使用したり、給湯器で熱変換して利用する。
目標は電力自給率80%の達成と電気と給湯の使用に伴うCo2排出量50%削減を目指す。
「実際に住んでもらいながら1~2年間の実証実験を行います。今回の『創エネ』、『リノベーション』のトータルで従来に比べて、エネルギーコストがどれだけ削減できるのか、今回設置した設備で十分発電するのか、夏場の電力ピークカットがうまくいくのかといったことをデータを取って調べていきます」(新エネルギーシステム事業本部エネルギーシステム開発部システム開発1グループ・担当マネージャー、富高賢仁氏)。実証実験の結果を元に、付加価値のあるリノベーションを普及させるビジネスモデルの構築を目指す。
同事業は同社が東芝、三井不動産レジデンシャルと共に共同参画している経済産業省「次世代エネルギー・社会システム実証実験」のひとつである「横浜市スマートシティプロジェクト」の一環となる。
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