外断熱推進会議(東京都港区)は、設立10周年を記念して、ドイツのエコ建築家、ヴォルフガング・レーナート氏を招いて省エネ建築・防火建築に関するセミナーを開催した。
現在、ドイツでは外張りの断熱材を使った省エネ新築・断熱改修が盛んだが、一方で、火災の延焼が問題視されてきた。それを受けて、ドイツ国内の建築基準で延焼処置が義務付けられた。今回のセミナーではその対策について解説した。
火災が発生した場合に延焼してしまうメカニズムはこうだ。室内で発生した火災は窓を突き破り炎が壁沿いに上へと燃え上っていく。その場合、EPS系の断熱材の場合は溶けてしまい被害が拡大するケースが多かったという。

▲外断熱が延焼した事例
そこでこのたび窓周りに防火性の高いロックウールを巻いて上階への延焼を防ぐか、中層住宅であれば、2フロアごとにロックウールを床・天井面に施工することで延焼を防止することが義務付けられたという。

▲ドイツで義務化された防火対策
外断熱による省エネ改修が日本でも普及してくれば、同様な事故の可能性があるため注意が必要だと話した。

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