光触媒塗料の弱点を克服 加盟店に提供開始
塗装事業者に向けたノウハウ提供組織トップペインターズ(千葉県八千代市)は4月から2種類のオリジナル塗料の提供を会員向けに開始した。
開発した「TP光触媒遮熱コート」は、従来の光触媒塗料の弱点と言われていた「塗膜の硬さ」や「塗りにくさ」を克服した塗料。紫外線で汚れを分解するという光触媒の利点を発揮するために、通常の光触媒塗料は酸化チタンと呼ばれる素材を使うことが一般的だが、同製品は富士通研究所等が開発したチタンアパタイトと呼ばれる新素材を利用したことで、新塗料の開発に成功した。このチタンアパタイトは汚れや菌の分解能力が酸化チタンの約2倍と高い上、塗膜が分解されない特徴も持つ。塗りやすく、ひび割れのしにくい塗料となっている。
「塗膜が光触媒の効果で分解されないので、従来の光触媒塗料よりも弾性を持たせることができました。また、遮熱性能も合わせ持ちます」(中野太樹代表)
この光触媒塗料のほか、「TP遮熱防水コート」も4月から提供開始した。同塗料は伸縮性が高い点が特徴で、引っ張り試験の結果では通常タイプで350%、特別タイプで1000%まで塗膜が切れることはなかった。クラックの発生防止に効果が高い塗料となる。
トップペインターズは2011年11月に発足した組織で、1年半経過した現在、全国の塗料店10社が加盟する。チラシのつくり方や提案手法、クロージング手法までさまざまなノウハウ提供を行うが、特にセミナーによる受注獲得に強みを持ち、代表企業の中野塗装は1年半で月500万円の受注をセミナーから獲得することに成功。現在、イベント開催やリフォーム受注の獲得といったノウハウの構築も進めており、元請け化を進めたい事業者の加盟を募集している。

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