アウトライン、すなわち輪郭だけを大型フレームではじめに付けておき、必要に応じて枠に壁をはめ込んで区分けできる。こんな新発想の可変性のある住まいが、groove agent(東京都港区)のゼロリノベで設計した本物件だ。リノベーション協議会(東京都渋谷区)主催の「リノベーション・オブ・ザ・イヤー2023」、1500万円未満部門で最優秀賞を受賞した物件の魅力に迫る。
木製フレームで区画分け
新発想の可変性のある住まい
右半分が水回り中心の「不動」の空間、左半分がフレームで区切られた「流動」の空間だ
簡単に仕切れる大空間
「子供部屋を将来2つに仕切れるようにしておく」など、ライフスタイルの変化を見据えて、住まいに可変性を持たせる手法はよく用いられる。だが、フルリノベーションのボリュームゾーンである若いファミリー層は、子どもが(1)これから生まれる、(2)生まれたて、(3)まだ増えるかもしれないという状況。将来の住まいの使い方は思った以上に予測できないものだ。
また、家族構成は定まっていても、子どもがいつ個室を欲しがるか、あるいは欲しがらないままか、いつ巣立つかなど、読めないことも多い。
だからといって、とりあえず大きな部屋をつくっておくだけでは、後で部屋を分けようとしたときに、コストや時間のかかる工事が必須となってくる。そこで全く新しい発想をしたのが、本物件「アウトラインの行方」である。
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